鈴木邦成の「物流の視点」

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多頻度小口処理の実践

2016年4月19日

メーカーが生産コスト削減を念頭に大ロット生産を行っても注文量が少なければ在庫が増えてしまいます。


また販売店が商品を大量に仕入れても売れ行きが伸びなければ店頭在庫は膨らんでしまいます。


したがって在庫削減を推進するためには生産や販売のロットサイズを小さくし、多品種少量、多頻度小口処理を行う必要があります。


小売店は各アイテムの陳列量を最小限に保ち、短リードタイムで欠品を迅速に補充するシステムを構築しなければなりません。


在庫管理も緻密かつ活発に行います。


さらにいえば小売店への納入業者も絞り込みます。
多頻度小口処理で多くの業者が商品を頻繁に納入すれば受け入れる店舗側の対応も煩雑になるからです。


たとえば物流センターを起点としたクロスドッキングシステムを導入し、一括納品体制の構築を目指します。あるいは物流企業を納品代行業者に指定するという選択肢もあります。「納品代行システム」を導入するのです。納品代行業者が各メーカーを回って商品を集荷して納品します。


多頻度小口処理においては時間指定納品も重要になります。「必要なときに必要な商品をムダ、ムリ、ムラなく届ける」というジャストインタイムの発想を販売物流にも導入します。


ただし無計画で過酷な多頻度小口処理や時間指定納品は道路混雑などを誘発し、環境にも悪影響を及ぼす危険があります。


綿密なスケジュール管理に基づいた環境にやさしい物流システムを構築しつつ、多頻度小口処理を進める必要もあります。

 

筆者紹介

鈴木 邦成

鈴木 邦成 物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

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