鈴木邦成の「物流の視点」

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貨客混載輸送の行方

2016年3月21日

国土交通省のイニシアチブにより、次世代交通システムの設計と構築も進みつつあります。


旅客部門では、国土交通省がLRT(ライト・レール・トランジット)の導入について調査、検討を始めていますが、その流れの中でも貨客混載輸送のコンセプトが導入される方向です。


国土交通省は、人口減少・高齢化が進む過疎地域の公共交通空白地域を補完するため、既存事業者を活用した貨客混載制度の創設やコミュニティバス・デマンドタクシーなどの導入促進策を検討していますが、そこで貨客混載輸送の本格化が目指されています。


すでには一部地域ではたとえば宅配荷物を運ぶ「貨客混載」で路線バスの運行が始まっています。過疎地の路線バスの空スペースを活用して、荷物を運ぶために路線バスの後部座席の代わりに荷台スペースを設置した最新式の貨客混載対応のバス車両の導入が行われているという事例も報告されています。


将来的にスマートシティ化によりクラウド上の貨客混載情報システムとリンクさせることでより、環境配慮型の効率的かつ高度な旅客・物流併用システムが完成する可能性も出てきています。


無論、「貨主客従」の視点からトラック運送事業の立ち位置をしっかりと守るかたちでの対応が必要なことはいうまでもないことでしょう。

 

筆者紹介

鈴木 邦成

鈴木 邦成 物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

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