鈴木邦成の「物流の視点」

生産と消費のギャップ

2017年5月16日

流通の最も大きな機能は生産と消費のギャップを埋めるということです。


生産と消費のギャップには、所有のギャップ、情報のギャップ、空間のギャップ、時間のギャップがあります。


このうち、所有のギャップと情報のギャップは商流の視点から、空間のギャップと時間のギャップは物流の視点から説明できます。


所有のギャップとは、ある商品の生産者と消費者が異なることから発生します。
社会分業制度が確立されている現代社会では消費者は必要な商品を自分で生産するわけではありません。


したがって生産者と消費者の間にある溝を埋める手立てとして商品流通システムが必要になるわけです。


また、同時に生産者と消費者の情報のギャップも埋められなければなりません。生産者がいつ、どこで、どのように商品を生産するかという情報を商品流通の過程で広告、宣伝し、消費者に伝えなければならないのです。

運行管理者による乗務前点呼

2017年4月22日

運行管理者は運行開始前に定められた場所で運転者の点呼を行います。


営業所または車庫で原則として対面で行われます。


運行管理者が運転者の体調、健康状態を直接、チェックするのです。


運転者に異常が見られた場合などにはそのまま乗務させることはせず代替の運転者を用意するなどの対策を講じます。


運転者が使用する車両については運行の開始前に車両法に基づいて目視などにより日常点検を行います。


車両に異常があれば整備を行い、異常を取り除くか、代替の車両を使うなどで対処する必要が出てきます。

拙著『物流現場改善』の概要

2017年3月10日

拙著『お金をかけずにすぐできる物流現場改善』の概要を同書の「はじめに」をもとにご紹介します。


物流が企業経営の生命線となりつつあります。最先端の物流システムを導入し、高度なレベルで物流改革を進めることで、コスト削減や効率化の実現を進める企業が多くなってきました。


しかしその一方で「物流の重要性はわかるが、なるべくおカネをかけずに物流の現場改善を行いたい」という声も小さくありません。大がかりなマテハン(物流関連)機器を導入したり、情報システムの刷新を図ったりするのではなく、まずは現場で創意工夫を凝らして物流改善を行いたいというわけです。


たとえば、物流センターのレイアウトを変えたり、梱包を簡素にしたりすることで物流コストも物流効率も大きく変わってくるのです。
 そこで本書ではそうした「コストをかけずにすぐできる物流現場改善」のニーズに対応すべく、おカネを使わずに頭を使って解決する現場改善の集めてみました。


『お金をかけずにすぐできる物流現場改善』(鈴木邦成著、日刊工業新聞社)の構成は次のようになっています。


第1章「物流アイデア改善の進め方」ではお金をかけずに工夫を凝らすことで物流現場の効率化、改善を進める考え方について、その大枠を説明します。


第2章「動線が変われば作業効率も変わる」では物流現場のレイアウトを工夫することにより物流現場の作業効率を改善した事例を紹介します。


第3章「整理整頓・見える化の徹底で改善!」では作業者が「立ち止まらない」、保管・在庫品を「探さない」工夫を施し、現場の見える化を進めることで物流現場の改善を図るノウハウを事例のかたちで紹介しています。


第4章「3定で物流現場を改善!」では3定(定位・定品・定量)などを活用しての現場改善事例を紹介します。


第5章「アイデア改善で作業効率を向上!」では物流現場でお金をかけず、工夫を凝らことでコスト削減、作業効率向上などを図るアイデア改善の事例を紹介します。


第6章「物流現場のしくみを改善!」では、現場のしくみを変えることで改善効果が得られる事例を紹介します。


第7章「現場力アップで物流現場を改善」では物流の現場で作業者が自発的な問題解決能力を高めることで改善を進めていきます。たとえば、現場担当者が保管棚の間口を自らの経験をもとに使いやすく微調整していくことで大きな相乗効果が得られるといった事例を紹介します。


また、巻末には物流改善に役立つ「改善メモ」を付けてあります。


なお、通勤・通学、現場でのちょっとした空き時間などの際にも手軽に内容が理解できるようにハンディタイプで、各章のそれぞれの項目が見開きで完結するように構成しました。左ページに「改善前」、右ページに「改善後」がそれぞれイラスト、図表が解説文とともに紹介されています。また改善の導入にあたっての難易度についても3段階の☆印で示してあります。まずは☆印の少ない、手軽にできるちょっとした改善から手をつけていかれるとよいと思います。


拙著『お金をかけずにすぐできる物流現場改善』を手にすることで、物流のちょっとした現場改善の窓が読者の目に大きく見開かれることを祈ってやみません。

『お金をかけずにすぐできる 事例に学ぶ物流現場改善 』

2017年2月20日

拙著『お金をかけずにすぐできる 事例に学ぶ物流現場改善 』(鈴木邦成著、日刊工業新聞社、2000円+税)が刊行されました。


ネット書店、全国書店で購入できます。


大がかりなマテハン(物流関連)機器を導入したり、情報システムの刷新を図ったりするのではなく、まずは現場で創意工夫を凝らして物流改善を行いたいというニーズに応えた本です。


低コストで頭を使って解決する物流現場改善の事例を集め、見開きでまとめてあります。


通勤・通学、物流現場でのちょっとした時間に内容を頭に入れることができるように、改善前と改善後を図表、イラストを用いてわかりやすく解説してあります。


現場でいかにお金をかけずに「アイデア改善」を進めていくかという視点から、さまざまな改善セオリーを物流現場の改善に結びつけて紹介しています。


ご興味のある方に一読をお勧めいたします。


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保管コストと在庫キャッシュフロー

2017年2月 5日

保管コストは自家保管費と支払保管費に大きく分けられます。


自家保管費はさらに変動人件費、変動荷役費、固定保管費に分けられます。


変動人件費とは倉庫・物流センターの従業員、アルバイト・パートの賞与・残業代などを指します。


変動荷役費はフォークリフトの燃料代、タイヤ・部品費、消耗品費などを指します。
固定保管費は固定給、福利厚生費、倉庫などの賃料などを指します。


在庫に関しては、在庫キャッシュフローという考え方が重視されます。
在庫キャッシュフローとは「在庫収支におけるキャッシュフローの改善を行うこと」です。
キャッシュフローは在庫と密接な関係にあります。キャッシュフローに注目していれば在庫がどのような状態になっているかが理解できるのです。


キャッシュフローとモノの流れは正反対になります。品物の流れが滞ることなく流れて在庫が減れば、キャッシュは増えます。反対に在庫が増加すれば、キャッシュは減少することになります。


つまり在庫に注目していれば、キャッシュフローがどのような状態になっているかが簡単にわかるのです。


もちろん、キャッシュフローが健全ならば余裕のある資金繰りも可能となります。在庫が削減されれば、キャッシュフローは大きくなる。効率よくキャッシュが生み出されるわけです。

 

筆者紹介

鈴木 邦成

鈴木 邦成 物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

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