鈴木邦成の「物流の視点」

『お金をかけずにすぐできる 事例に学ぶ物流現場改善 』

2017年2月20日

拙著『お金をかけずにすぐできる 事例に学ぶ物流現場改善 』(鈴木邦成著、日刊工業新聞社、2000円+税)が刊行されました。


ネット書店、全国書店で購入できます。


大がかりなマテハン(物流関連)機器を導入したり、情報システムの刷新を図ったりするのではなく、まずは現場で創意工夫を凝らして物流改善を行いたいというニーズに応えた本です。


低コストで頭を使って解決する物流現場改善の事例を集め、見開きでまとめてあります。


通勤・通学、物流現場でのちょっとした時間に内容を頭に入れることができるように、改善前と改善後を図表、イラストを用いてわかりやすく解説してあります。


現場でいかにお金をかけずに「アイデア改善」を進めていくかという視点から、さまざまな改善セオリーを物流現場の改善に結びつけて紹介しています。


ご興味のある方に一読をお勧めいたします。


改善物流現場.jpg

保管コストと在庫キャッシュフロー

2017年2月 5日

保管コストは自家保管費と支払保管費に大きく分けられます。


自家保管費はさらに変動人件費、変動荷役費、固定保管費に分けられます。


変動人件費とは倉庫・物流センターの従業員、アルバイト・パートの賞与・残業代などを指します。


変動荷役費はフォークリフトの燃料代、タイヤ・部品費、消耗品費などを指します。
固定保管費は固定給、福利厚生費、倉庫などの賃料などを指します。


在庫に関しては、在庫キャッシュフローという考え方が重視されます。
在庫キャッシュフローとは「在庫収支におけるキャッシュフローの改善を行うこと」です。
キャッシュフローは在庫と密接な関係にあります。キャッシュフローに注目していれば在庫がどのような状態になっているかが理解できるのです。


キャッシュフローとモノの流れは正反対になります。品物の流れが滞ることなく流れて在庫が減れば、キャッシュは増えます。反対に在庫が増加すれば、キャッシュは減少することになります。


つまり在庫に注目していれば、キャッシュフローがどのような状態になっているかが簡単にわかるのです。


もちろん、キャッシュフローが健全ならば余裕のある資金繰りも可能となります。在庫が削減されれば、キャッシュフローは大きくなる。効率よくキャッシュが生み出されるわけです。

物流コストの視点からの「一般経費」

2017年1月18日


一般経費には旅費、交通費、会議費、接待交際費、寄付金、参考図書費(物流関連図書の購入費など)、諸団体会費(物流関連学協会の会費など)、通信費、雑損(輸送・保管中の汚損、変質、棚卸減耗、事故処理費用など)などがあります。


たとえば物流改善のためという目的がはっきりしている会議を開き、各エリアから物流担当者を集めた場合などが当てはまります。ムダな会議が多ければ、それが物流コストとしても跳ね返ってくるわけです。


たとえ物流改善のためであっても、会議は効率的に最短の時間で最大の成果を行えるように工夫しなければなりません。「時間がかかる非効率な会議しかできない物流部にきちんとした効率化策は打ち出せない」と考えるべきでしょう。


なお、通信費などの共同用役費、2部門以上に共通する部門共通費については、物流部門だけではなく、関連部門との配賦になります。

運送約款の概要

2017年1月 8日

運送契約は運送約款に基づいて行われます。


物流企業などが運送行為に際して不特定多数の利用者との契約で前もって作成した定型化された普遍的な契約条項が運送約款です。


運送約款はトラック運送における憲法のようなものです。運送約款がしっかりしていなければ安心して運送業務を行うことはできません。


事業者が自ら作成する場合には国土交通大臣の許可が必要ですが標準運送約款を用いれば許可を受けたことと見なされるため、届出なども不要です。


なお、標準運送約款に定めのない事項については、法令または一般の慣習によることになります。

2017年の物流トレンドは?

2017年1月 4日

あけましておめでとうございます。


本年もよろしくお願い申し上げます。


2017年の物流、どのような展開になるのでしょうか?


年末年始、増加する宅配便とドライバー不足がテレビなどでも大きくクローズアップされました。


またアマゾンに代表される通販物流の拡大への対応、新たなるビジネスモデルの構築などにも焦点が合わされました。


さらにいえば特異点(シンギュラリティ)が二十数年後に迫り、人工知能が人間の英知を超える可能性にも注目が集まりました。「無人化する物流センター」、「人工知能を備えての自動運転の普及」なども大きな話題です。ドローンの普及も実現性を帯びてきました。


はたしてこれからの物流はどのような展開を見せるのでしょうか。
大きく飛躍する酉年となるのでしょうか?

 

筆者紹介

鈴木 邦成

鈴木 邦成 物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

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