【通販物流2】参入回避はリスク 赤字覚悟でノウハウ蓄積

 前回、通販物流が儲からなくなっている原因の1つとして、荷主との契約期間の短さを紹介した。

 ロジザードでマーケティングPRを担当する吉田祥子氏は、「ネットショップにとって物流品質が高いのは当たり前。誤出荷など起こそうものなら簡単に変えられてしまうこともある」とし、「BtoBでは許されるレベルでも、消費者相手のネットショップでは1つのミスも大事になる」と懸念する。というのも、「ネットショップ側にすると、誤出荷でトラブルがあったことを口コミサイトに書き込まれれば一気に売り上げが下がる可能性があり死活問題。たとえ物流会社側の責任でも言い訳できない」ためだ。

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 同社の亀田尚克営業部長も、「回収などで余計なコストがかかるだけでなく、『今日までに必要だった。遅れたら価値がない』などとトラブルが拡大するケースも多い。ネットショップにとっても、物流品質の低下は事業経営上の大きなリスク」と擁護する。「ハンディターミナルでのバーコード管理は必要とされる最低限のレベル。『目視でWチェックしています』などと言うと失笑される」という。

 では、通販物流への参入は再考すべきなのか。

 同部長は、「荷主からの要請に対応しないことのリスクは大きい」とし、「たとえ通販の物量が少ないとしても、放置するのは得策ではない」と語る。

 「既存荷主が通販をやりたいと言い出しているのに、『不慣れだから』ということで断ると、通販対応できる倉庫と取引を開始してしまう可能性が出てくる」からだ。「BtoCの物流品質はBtoBとは比べものにならないほど高い。荷主がそれに気付くと『試しにBtoBの仕事を任せてみようか』ということになる。結果、『軒先貸して母屋取られる』というケースに陥ることも多分に予想される」というのだ。「当然、通販物流を専門にしている物流会社もそれを狙ってきている」という。


 これからの参入となると厳しい挑戦になるのは間違いないようだが、 「月の売上が50万円に満たない荷主でも10社、20社と増えていけば、全体的なボリュ―ムが増える。倉庫スペースやスタッフの割り振りなども可能になり、利益が出しやすくなる」という。「損益分岐点が高いことをまず理解しておく必要がある」とし、「3ー4社までは赤字を覚悟し、ノウハウを貯めるべき」とする。「当然だが、大がかりな初期のシステム投資も避けるべきで、ASPやSaaSといったシステムを活用することを勧める」と付け加える。


◎関連リンク→ ロジザード株式会社

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