「アドブルーの安定供給めざす」日本化成
【シリーズ:アドブルー】

 ポスト新長期規制に対応した新型車の発表に伴い、NOx還元添加剤『AdBlue(アドブルー)』の大幅な需要拡大が見込まれている。化学メーカー各社も工場新設や物流の中継基地となるストックポイント(SP)を整備するなど、体制の強化を進めている。各社に話を聞いた。

 アドブルーとは、尿素SCRシステム用のNOx還元添加剤で、純水にアンモニアを溶かして製造したもの。アンモニアの化学反応を利用して、有害なNOxを無害な窒素と水に分解する。NOxの低減を後処理装置内でできるため、エンジン本体では燃焼効率を高められ、その結果、燃費向上やCO2排出量の削減にも効果がある。

0518nk,2.jpg

 日本化成は今春中に既存の3工場に加え、新たに2工場を建設し、アドブルーの安定供給をめざす。

 現在稼働しているのは、小名浜(福島県いわき市)・尼崎(兵庫県尼崎市)・黒崎(福岡県北九州市)の3工場で、年間生産能力は合計で6万2000キロリットル。

 新工場は、需要が見込まれる中部地区(愛知県半田市)と関東地区(茨城県つくば市)に1か所ずつ建設する。年間生産能力は計3万2000キロリットルで、内訳は中部が1万5000キロリットル、関東が1万7000キロリットル。新工場の稼働で、既存3工場の生産能力の2分の1に相当する量が新たに生産可能となる。

0519nk1.jpg

 同社が提供するアドブルーは輸入尿素から作られている。国産尿素との違いについて、アドブルーチームの山下力チームリーダー(写真左)は、「供給と価格の安定性」を挙げる。「輸入尿素は複数の原料ソースがあるため、安定的に供給できる」という。

 また、国産尿素は1工場から全国に運ぶ必要があるため、「工場から離れるほどコストアップになる」が、「輸入尿素は全国同一価格で調達できるのが強み」と自信を示す。

 同社は、三菱化学でアドブルーを開発し、日本化成で製造を開始した。原料となる尿素の製造は、「国内で行うメリットは少ない」(同)と判断し、輸入尿素に切り替えた。

 同社のアドブルーは、日本液炭と伊藤忠エネクス、ジェイカムアグリの3社が1次店として販売。3社は全国にSPを設置し、それらを基点に巡回給水を行っている。総務人事部の鈴木雄蔵部長代理(同右)は、「計量器付きのローリー車を採用しているため、他の方式より細かい数量での配送が可能」と説明する。

◎関連リンク→ 日本化成株式会社

2010年5月19日

物流マン必見のポータルサイト

国際物流総合展2010
物流ウィークリー その他関連記事

物流・ロジスティクス業界転職情報

ドライバー募集ナビ求人情報