ASPで高まる物流IT化

 「危機をチャンスにする」とはよく言われるところ。3PL企業をはじめ、物流業界は各種規制や環境問題、燃料費の高騰など四面楚歌の状況にある。

 しかし、そう悲観的になることもない。なぜなら、物流は永遠になくならないからだ。ただ、時代と共に「より早く」「より正確」に運ぶという要望が強まっていくのだと思う。その過程には人間の能力を超える要請があり、車や船、飛行機を発明して、人間は物流の高度化に対応してきたが、これらは言わば足や腕の「筋肉」の強化であった。

 しかし、現代の物流は「脳」の強化を求められている。これは言うまでもなく、IT化である。100万枚の伝票集計、商品別並べ替え、得意先別並べ替え...。これらを一秒で正確に行う頭脳明晰(せき)さが求められている。

 だからといって、「すぐさま『自社IT部門』を持て」とはアドバイスしない。もちろん、コストの問題もあるだろうが、自社ITはどうやっても効率が上がらないうえに技術的に進化しない。このため近い将来、多くの企業がIT部門をIT事業者に売却し、IT事業者が物流ITサービスを提供する仕組みになっていくだろう。

 ASP/SaaSという新たなIT化手法がその先駆けだ。既に販売や会計といった業種に特化したASPサービスは業務システムとして一般化されている。在庫管理業務は複雑なため遅れを取っているが、当社のように物流ASPを提供する会社も増えてきた。

 そうした会社に気軽に相談してほしい。我々も物流現場のノウハウを必要としており、私達は助け合いながら物流業界全体の技術向上に貢献していける。ASP/SaaSとは業界の膨大な知恵と知識を高速・大容量の高性能サーバに蓄積して公開し、低コストで共有し活用するものだ。これまでの個別企業別IT化とは思想が革新的に異なるものだ。

 IT化は、いずれ直面する問題だ。早くから取り組み、あなたの最良のITパートナーを見つけてほしい。

ロジザード会長・遠藤八郎)

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2009年2月 8日
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