中小3PL企業は自社の得意分野を増やすべき

 前回は大手3PL企業と無駄に価格競争せぬよう説いた。相手の土俵では勝負をせず、自分の勝てるところに持ち込むことだ。

 「簡単に言うな」とお叱りを受けそうだが、意外と自分の得意分野を発見できず、磨いていない企業は多い。

 下請けの外注管理ばかりで、自ら荷物を取り扱ったり管理したことのない大手3PL企業と違い、中小3PL企業は現場ならではの具体的なノウハウをたくさん持っている。そのことに気付いて、うまくIT化を進めてほしい。

 IT化とはコンピューター技術に優れたノウハウを持つことではない。現場の優れた業務ノウハウを物流技術としてシステム化・効率化することだ。即ちアナログで優れた手法を持っている現場こそが、IT化も自信をもって臨めるのである。

 物流は対象とする商品によって大きく業務が変わる。例えばアパレル商品を取り扱っているならば、色・サイズ管理やハンガー保管方法、季節変動への対応など、物流ノウハウは多く必要である。

 また食品系ならば、賞味期限の管理や先入れ先出し方法などに、独自の工夫を行っている場合が多い。これらは、経験のない他の3PL企業には実に難しいことである。

 さらに、物流は荷主の販売形態にも左右される。例えば返品業務の多い通販などでは、迅速な返品処理を行うため特別な工夫を行うなどのノウハウが大きな評価ポイントだったりする。
 そうした情報の流れと人の動きを拾い出し、システム開発者に正確に伝えて協力しながら、一つひとつシステムに落とし込む作業を経て、IT化は遂行されるのだ。

 このように商品特性からくる保管方法や荷扱いの現場技法をうまくIT化して、更に効率的な運用形態を作ることが、今後の3PL企業の課題であり可能性であろう。


ロジザード会長・遠藤八郎)

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2008年12月 8日

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