第13回:投入要素の区分

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第13回:投入要素の区分

2007年3月22日

◆ 投入要素はどう区分するか

投入要素別コストの把握で問題になることがあるとすれば、まず1つは、投入要素をどのように区分するのがいいかということだろう。

投入要素の区分は、一番細かく分ければ1人1人の作業者、1台1台の機械ということになり、おおまかに分けると「人」「スペース」「機械設備」「資材消耗品」の4つに区分できる。実際の算定ではこの中間の区分を用いることになるが、ここでのくくり方の基準は、コスト低減を考える際にひとくくりにして考えていいものはまとめる、区分けして考えたほうがいいものは分けるということになる。

例えば「人」についていうと、コスト低減という視点からいって「単価の高い人」と「安い人」はひとくくりにせず、ある程度区分した方がよい。物流センターでは一般に、社員、パート、アルバイト、荷役会社の作業者、派遣会社の社員など、さまざまな職種の人が一緒に働いている。同じ作業を同じ時間でやったとしても、社員がやるのとアルバイトの作業者がやるのとでは、当然ながらかかるコストはまったく違う。社員がやっている仕事をぎりぎりまでパートやアルバイトの作業者にシフトさせていくというのはコスト削減の手立ての一つであり、常に「もっとパート比率を高めることのできるアクティビティはないか?」という目で監視し続けるべき事項だといえる。

このような管理に物流ABCを役立てるためには、「人」は「社員」「パート」「アルバイト」のように区分しておくのがよい。物流ABCではアクティビティごと、投入要素ごとの作業時間を把握してコストを配分するので、アクティビティごとの社員とパートの時間比率を一覧することができるし、「今、社員が8割やっている『棚補充』アクティビティを半分はパートがやれるようにしたら、コストはいくら下がるか」といったシミュレーションもできるようになるのである。

中小企業庁「物流ABC算定・効率化マニュアル」では、物流センターの代表的な投入要素を以下のように区分している。


※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

株式会社湯浅コンサルティング 代表取締役
湯浅 和夫氏

湯浅和夫 1946年  埼玉県生まれ
1969年  早稲田大学第一商学部卒業
1971年  同大学大学院商学研究科修士課程修了
1971年  日通総合研究所入社
1996年  同社経営コンサルティング部長
1999年  同社取締役
2001年  同社常務取締役
2004年  3月、同社を退職
2004年  4月、株式会社湯浅コンサルティングを設立し、代表取締役に就任。現在に至る。

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