第61回:公用車制度の転機

連載トップへ

第61回:公用車制度の転機

2009年4月16日

 「省エネ」「環境保護」の観点から、北京市政府が政府公用車制度の改革に着手しました。先月から、ナンバープレートの数字に基づき、運転を制限する措置を実施しています。

 また、横行する公用車の「私用」についても厳しく取り締まっていく考えで、批判の多かった政府の公用車制度は大きな転機を迎えることになりそうです。

 公用車の運転制限措置とは、ナンバープレートの末尾を5つのグループに分け、例えば「1.6」のグループは月曜日に運転禁止というように、月曜日から金曜日までの間、それぞれが運転を取りやめるというものです。運転禁止日は、公共交通機関を利用するよう呼びかけています。

 今回、公用車制度の改革に着手したのは、「省エネ」「環境保護」の観点からですが、年々増え続け、しかも車種が豪華になっていく公用車に対しては、かねてから「税金の無駄遣い」という市民の批判も多数寄せられていました。

 現在、北京市が保有する公用車は、30万台以上にのぼるとみられており、これらの公用車がたとえ週に一度でも運転を取りやめれば、「省エネ」「環境保護」の面で大きな成果が期待できます。

 このほか、公用車をめぐっては、公務とは全く関係がない「私用」の横行も大きな社会問題となっています。公用車の実に3分の1が子供送迎用に使われているとの指摘もあり、市政府は運転制限とともに「私用」の禁止にも目を光らせていく方針です。


※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

ストラテジック・デシジョン・イニシアティブ(SDI)
原 慶之氏

原 慶之 ストラテジック・デシジョン・イニシアティブ(SDI)は、中国ビジネスにおけるリサーチ事業とアウトソーシング事業を中心とした中国ビジネスの実働部隊。
多くの企業が、実際に中国ビジネスを行う際に直面する様々な壁を、実際の実働と豊富な情報でバックアップし、顧客企業の中国ビジネスを成功へ導くソリューションを提供。
情報、実働、戦略を通して顧客企業の中国ビジネスをバックアップしている。

関連書籍のご案内

GoogleAD