第6回:中国の物流品質

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第6回:中国の物流品質

2006年4月16日

 前回、中国でのクーリエに関して書きましたが、現状では、各外資企業のクーリエは開放されていないので、すべての企業が中国最大手の物流事業者シノトランス社(中国対外貿易運輸公司)との提携で行っています。

 前回お話したような大手物流事業者以外に、中国には中国ローカル企業や個人で集荷などを行っている方が多数います。


こういった企業では、自社名での伝票を持っているにもかかわらず、その伝票に記入して渡しても、DHLの集荷場所まで荷物を持っていき、再度、伝票を書き直すといったケースが多々あります。

 この受け渡しが1回なら良いのですが、なかには転送の転送で、何回も伝票が入れ替わっているといったことも少なくありません。

 これが発送物の手違いや、破損、紛失といったトラブルの原因になるようです。


 大手物流事業者も2次代理店、3次代理店といった制度を用いてクーリエ業務を行っているのは、広大な中国をカバーしなくてはならないという理由があるからです。

 また独占的な市場であったシノトランス社と中国ローカル企業との繋がりが色濃く残っているのも事実です。

 個人で物流業務を行っている方の多くは、中国ローカルの物流企業を退職し、在職中に培ったネットワークやコネクションで、荷物の持ち込みをしているようです。

 今後、この分野での市場開放により、こういった信用力のない運送会社や個人事業者は排除されていくのは確かです。

 実際に、中国では運送会社の数が多すぎると感じている人が多いと言われています。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

ストラテジック・デシジョン・イニシアティブ(SDI)
原 慶之氏

原 慶之 ストラテジック・デシジョン・イニシアティブ(SDI)は、中国ビジネスにおけるリサーチ事業とアウトソーシング事業を中心とした中国ビジネスの実働部隊。
多くの企業が、実際に中国ビジネスを行う際に直面する様々な壁を、実際の実働と豊富な情報でバックアップし、顧客企業の中国ビジネスを成功へ導くソリューションを提供。
情報、実働、戦略を通して顧客企業の中国ビジネスをバックアップしている。

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