第59回:物流市場の水準を上げる

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第59回:物流市場の水準を上げる

2009年3月27日

 WTO加盟後、外資の物流企業が中国の物流マーケットに参入してきており、このマーケットは今後、黄金期を迎えることになります。

 外資系企業の進出により、中国国内の物流企業は撤退を余儀なくされるケースも出てくると思われ、物流業は今後の成長業として期待できる一方、直面する国内企業の課題は大きなものとなっています。

 上海の物流市場はここ10年で平均22.3%増加しており、現在も依然として高い増加傾向にあります。ただ、その半面、物流水準は決して高いものではありません。

 物流水準が低い理由として、「物流供給と需要のアンバランスさ」「インフラの未整備」「産業としての物流の位置づけの不明確さ」「物流産業全体の収益率の低さ」などが挙げられます。不健全な競争によって、企業の平均利潤は10%少々であり、一部では5〜6%の企業もあります。

 また、物流専門の人材不足が深刻化しており、人材の欠乏が、業界全体の立ち遅れと無秩序な競争を生む大きな要素となっています。

 現在、中国での物流業の従事者は数十万人規模と考えられているが、そのうち大卒以上の学歴は20%以下で、アメリカなどと比べると、その数字は非常に低いものとなっています。今後は、いかに専門的な人材を育成していくかが大きな鍵となると思われます。/


※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

ストラテジック・デシジョン・イニシアティブ(SDI)
原 慶之氏

原 慶之 ストラテジック・デシジョン・イニシアティブ(SDI)は、中国ビジネスにおけるリサーチ事業とアウトソーシング事業を中心とした中国ビジネスの実働部隊。
多くの企業が、実際に中国ビジネスを行う際に直面する様々な壁を、実際の実働と豊富な情報でバックアップし、顧客企業の中国ビジネスを成功へ導くソリューションを提供。
情報、実働、戦略を通して顧客企業の中国ビジネスをバックアップしている。

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