第53回:禁煙による罰金制施行

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第53回:禁煙による罰金制施行

2008年12月19日

 5月、「北京市公共の場での喫煙禁止に関する規定」が施行。全市各企業各部門から選出される喫煙検査者が監督・検査を行い、違反した団体に1000−5000元、個人に10元の罰金を科すことになりました。

 昨今、日本をはじめ喫煙に対する環境は厳しくなる一方ですが、中国は全くそれを感じさせない煙草大国です。煙草の種類も豊富で、200銘柄以上あり、価格も1元未満から200元以上するものもあります。

 もともと中国では、挨拶代りに相手にたばこを薦める習慣があり、会社を訪問するとよくお客様から煙草を薦められます。煙草と生活が密接に関係していること、莫大な税収と雇用を生み出す煙草産業を無視できないのが理由です。


 そんな背景のなかでの、今回の施行は、香港がアジアで最も喫煙率が低くなったこと、交通事故と肺ガンが中国の死亡率上位を占めていること、そして北京オリンピックに起因します。

 ただ、路上には煙草のみならず、いろいろなゴミが散乱しており、10元という罰金で果たして本当に効果が出るかどうかは疑問が残ります。

 ちなみに、香港が成功した理由は、煙草を1箱480円前後で半分を税金が占めた高価格にあります。自由貿易と低い税率を世界へアピールする香港として異例の税金です。

 急激な経済成長を続ける中国ですが、半面、そのスピードについていけない面もあります。本当の意味での先進国の仲間入りを果たすため、今回の規定が効果のあるものになることを願っております。

 

筆者紹介

ストラテジック・デシジョン・イニシアティブ(SDI)
原 慶之氏

原 慶之 ストラテジック・デシジョン・イニシアティブ(SDI)は、中国ビジネスにおけるリサーチ事業とアウトソーシング事業を中心とした中国ビジネスの実働部隊。
多くの企業が、実際に中国ビジネスを行う際に直面する様々な壁を、実際の実働と豊富な情報でバックアップし、顧客企業の中国ビジネスを成功へ導くソリューションを提供。
情報、実働、戦略を通して顧客企業の中国ビジネスをバックアップしている。

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