第50回:レジ袋有料化の波

連載トップへ

第50回:レジ袋有料化の波

2008年11月 7日

 中国では、08年6月1日からレジ袋の有料化が実施されることになりました。

 レジ袋は大量に消費され、回収されない上、薄すぎて簡単に破れてしまうため再利用されることなく捨てられてしまい、深刻な汚染を引き起こしていることから今回の制度導入となりました。

 有料となったレジ袋は、質検総局の合格マークがあるものに限られ、それ以外のものを使用した場合、処罰されるそうです。レジ袋の価格については、消費者に明示することを条件に各店舗に委ねられています。
 


 日本でもレジ袋の有料化については議論されていますが、法律化した場合、憲法の「営業の自由」に抵触する可能性があり、業界ごとの自由協定にしたい環境省、経済産業省と協定を守らない店が出た場合に消費者がそちらに流れてしまうことを懸念し、法律化を希望する業界との足並みがそろわず、一部の地域と一部の事業所での取り組みとなってしまっています。

 少し前まで中国の多くの小売店で「袋は要らない」と伝えると「万引きと区別がつかないから袋に入れないといけない」と言われていたことを思うと、環境面においても世界の大国を目指そうとする中国の姿が見えるような気がします。

 制度の運営にあたっては色々な問題が起きるかもしれませんが、今回の有料化は全国的な政策であり、国内すべての消費者の消費生活に関係すると定めたその徹底ぶりには日本も学ぶべきところがあるような気がします。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

ストラテジック・デシジョン・イニシアティブ(SDI)
原 慶之氏

原 慶之 ストラテジック・デシジョン・イニシアティブ(SDI)は、中国ビジネスにおけるリサーチ事業とアウトソーシング事業を中心とした中国ビジネスの実働部隊。
多くの企業が、実際に中国ビジネスを行う際に直面する様々な壁を、実際の実働と豊富な情報でバックアップし、顧客企業の中国ビジネスを成功へ導くソリューションを提供。
情報、実働、戦略を通して顧客企業の中国ビジネスをバックアップしている。

関連書籍のご案内

GoogleAD