第42回:広がる禁煙運動

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第42回:広がる禁煙運動

2008年7月18日

 1か月ほど前、広東省中山市の法制局は「中山市公共場所禁止吸煙暫行規定」を定め、レストランをはじめ、企業の会議室やインターネットカフェ、茶室などを禁煙とすることを決めました。これは中国大陸で初めての取り組みとなります。

 中国はタバコの生産量・消費量ともに世界一で、衛生部発表の「07年中国喫煙統制報告」によると、喫煙者は3億5000万人にのぼり、世界の喫煙者の3分の1を占めています。

 また、年間のタバコ消費量は世界2位か7位までの消費国の合計とほぼ同数の1800兆本に上ります。
 


 そのような背景から、中山市の取り組みも、すぐに定着するのは難しいとの見方が大勢を占めています。

 しかし、世界的にタバコの害が叫ばれる中、国内での禁煙運動への意識を高める期待を込め、来年の北京オリンピックでは選手村や各会場内の競技場、観客席、通路、関係者専用スペース、指定ホテルの客室、レストラン、フィットネスクラブ、ゲームコーナーでの喫煙が全面的に禁止することが決まりました。

 また、2011年にはタバコ広告の全面禁止が打ち出され、公共の場所での衛生管理条例改正の動きが出るなど、ようやく喫煙対策に対して重い腰を上げ始めたようです。

 日本から出張する人の中には、「中国は愛煙家のための最後の楽園」と言う人もいますが、それも間もなく過去のものとなってしまうかもしれません。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

ストラテジック・デシジョン・イニシアティブ(SDI)
原 慶之氏

原 慶之 ストラテジック・デシジョン・イニシアティブ(SDI)は、中国ビジネスにおけるリサーチ事業とアウトソーシング事業を中心とした中国ビジネスの実働部隊。
多くの企業が、実際に中国ビジネスを行う際に直面する様々な壁を、実際の実働と豊富な情報でバックアップし、顧客企業の中国ビジネスを成功へ導くソリューションを提供。
情報、実働、戦略を通して顧客企業の中国ビジネスをバックアップしている。

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