第41回:物価高騰で賃金引き上げ

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第41回:物価高騰で賃金引き上げ

2008年7月 4日

 先月初め、深セン市は07年10月1日から来年6月30日までの最低賃金を発表。特区内は、それまでの810元から4・9%引き上げて850元に、特区外は700元から7・1%引き上げて750元となりました。

 最低賃金引き上げの目的は「労働者保護」と言われていますが、国内の調査では、「物価が高すぎて、受け入れられない」とする人が47%を超えるなど、物価上昇率が賃金の引き上げ額を上回っており、「生活改善には至らない」という声もあるようです。
 


 また企業側では、今回の最低賃金は来年に再び上がると見ており、中国に展開している労働集約型製造業にとって生産拠点としての魅力は薄れることになります。

 他地域への移転を決める企業も多いようですが、中国からの移転先として、よく名前の上がるベトナムでも、昨年あたりから賃金上昇を促す声があがっています。

 以前、ある総経理が「賃金はあがっても無駄を削れば、まだ中国で勝負できる」と話していました。

 実際、税制優遇の廃止、賃金の上昇などで負担が増加するなか、今まで以上に無駄のない経営について考えているようで、当社のサービスでも固定費を抑え、情報収集、営業活動を行うアウトソーシングサービスに対する問い合わせが急増しています。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

ストラテジック・デシジョン・イニシアティブ(SDI)
原 慶之氏

原 慶之 ストラテジック・デシジョン・イニシアティブ(SDI)は、中国ビジネスにおけるリサーチ事業とアウトソーシング事業を中心とした中国ビジネスの実働部隊。
多くの企業が、実際に中国ビジネスを行う際に直面する様々な壁を、実際の実働と豊富な情報でバックアップし、顧客企業の中国ビジネスを成功へ導くソリューションを提供。
情報、実働、戦略を通して顧客企業の中国ビジネスをバックアップしている。

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