第25回:業者切り替えによる問題

連載トップへ

第25回:業者切り替えによる問題

2007年7月19日

 中国でビジネスを行っていると、現状の物流事業者を切り替える場合があります。そういう時に最も問題となり、また複雑なのが人的な部分です。単純に手続きや書類、業務による物流の移管だけでは済まないことが多いのが、中国でのビジネスです。

 よく聞く話としては中国や香港で、自社のスタッフと物流事業者や通関士が結託しており、バックマージンなどが発生している場合です。彼らは物流事業者を変えられてしまうと、自分のお小遣いがなくなってしまいます。ですから、業務や運送がうまくいかないように、わざと嫌がらせをして業者の切り替えを妨害するようなことがあります。


 日本人のマネジャーは普段、インボイスなど細かな書類のやり取りは行っていないので、何かあると自分では手に負えなくなってしまうのです。困り果てて「結局は問題がややこしくなるならば」と、そのままにしてしまいます。それ以外にも新しい業者にした途端、書類のやり取りがうまくいかなくなってしまい、新しい物流事業者が責められて追い込まれるケースもあります。

 こうした問題は、人が絡むために非常に複雑です。物流の切り替えでは、単純な書類などの手順だけではない部分で、コミュニケーションや経験知が重要になってきます。

 やり方にも工夫が要ります。切り替えの際に何らかの社内的なトラブルが考えられる場合には、現地での経験豊富な物流事業者と二人三脚で取り込むことが大切です。

 自社でもある程度、覚悟を持って一気に進めることが大事です。それとともに、普段からややこしい状況にならないためにも、管理とともに社内の状況、おカネやドキュメントに関して「見える」状況にしておくことが大事です。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

ストラテジック・デシジョン・イニシアティブ(SDI)
原 慶之氏

原 慶之 ストラテジック・デシジョン・イニシアティブ(SDI)は、中国ビジネスにおけるリサーチ事業とアウトソーシング事業を中心とした中国ビジネスの実働部隊。
多くの企業が、実際に中国ビジネスを行う際に直面する様々な壁を、実際の実働と豊富な情報でバックアップし、顧客企業の中国ビジネスを成功へ導くソリューションを提供。
情報、実働、戦略を通して顧客企業の中国ビジネスをバックアップしている。

関連書籍のご案内

GoogleAD