第17回:リサーチの重要性

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第17回:リサーチの重要性

2007年4月 1日

 中国の規制緩和が進み、サービス業も含めた『本気の中国進出』依頼が、弊社にも多く来ています。市場調査や産業調査など、進出前の調査や情報収集だけでなく、実際にシミュレーションするケースも少なくありません。これは進出前にリスクを軽減できるからですが、もちろんビジネスは生ものなので、結局、「やってみないと、わからない」部分があります。


 しかし、ある程度の見込みを付けてから進出する場合と、そうでない場合とでは、進出後の展開のスピードがまったく違ってきます。物流に関しても同じことが言えます。中国でビジネスをする上で、物流は大きなカギを握っています。生産業であれば原材料の調達を考えるでしょうし、商社や卸もやはり製品調達先がどこになるのかで、拠点配置の戦略が異なります。港や空港、高速などのインフラからの距離も重要な要素です。

 そういった物流のシミュレーションを事前に実施しておくことは、ビジネスを行う上で非常に有益です。弊社でも同様のサービスを始めています。中国各省都からの物流コストの数値と、産業によって異なる市場の統計数字を組み合わせることでも、ある程度の物流コストや時間などを事前に把握して、より効率の良い拠点配置を考えることもできるのです。

 実際に中国では、距離とは別に、定期便が出ていない地域やインフラの関係上、コストや時間がかかる立地条件もあります。国際物流を考慮する場合は、香港を視野に入れておくべきでしょう。

 また、国土が広いからといって、物流ストックを多く設ければ良いかというと、そうではありません。いかに物流の動線を効率良くするかを考えた方が、コストも少なく、管理が容易でリスクを軽減できます。中国での物流企業も、経験や実情を把握しながら、しっかりとした物流デザインとアドバイスができる力を持っていないと、勝ち抜いてはいけないでしょう。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

ストラテジック・デシジョン・イニシアティブ(SDI)
原 慶之氏

原 慶之 ストラテジック・デシジョン・イニシアティブ(SDI)は、中国ビジネスにおけるリサーチ事業とアウトソーシング事業を中心とした中国ビジネスの実働部隊。
多くの企業が、実際に中国ビジネスを行う際に直面する様々な壁を、実際の実働と豊富な情報でバックアップし、顧客企業の中国ビジネスを成功へ導くソリューションを提供。
情報、実働、戦略を通して顧客企業の中国ビジネスをバックアップしている。

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