第15回:コネの本質を考えよう

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第15回:コネの本質を考えよう

2006年5月11日

 中国では「コネ」が重要とよく言われます。確かにそうかもしれません。「コネがないとビジネスができない」と言う人もいますが、それには首を傾げてしまいます。

 「役人と仲が良いから大丈夫」と言う人や、それをうたい文句に、中国ビジネスのコンサルを行っている企業も数多く存在します。それが悪いとは言いません。ただし、「それがすべてではないこと」「ビジネスの本質はそこではないこと」を理解してほしいのです。


 当然のことですが、「しっかりビジネスを行っているから、そのビジネスを通して人脈が広がっていく」、コネクションと呼ばれるものができていくものです。コネがあるからビジネスができるのではありません。にもかかわらず、「コネがないと何もできない」、またどこから聞いたのか、「知り合いが政府にコネを持っていて…」というような話が、中国ビジネスでは尽きることがありません。

 政府の役人って誰ですか? その方はなぜ、あなたを手伝ってくれるのですか? 仲が良いって、どの程度の付き合いですか? その方がいなくなってもビジネスは続くのですか?

 私はコネを否定する訳ではありません。あって越したことはないでしょうし、心強い「手段」であるのかもしれません。しかし、それでビジネスが成り立つものでもありません。まずは中国に根を張り、中国のルールの中で中国を理解し、いかにビジネスを行えるかを考えるのが常道です。それができないなら、仮にコネがあったとしても、うまくいくはずがないのです。

 日本人は特に「コネ」という言葉に弱いような気がします。魅力的に聞こえるからかもしれません。中国ビジネスの万能薬のように思われていますが、そんなものが実際にあるのならば、多くの人がこんなに苦労はしていません。当たり前のことですが。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

ストラテジック・デシジョン・イニシアティブ(SDI)
原 慶之氏

原 慶之 ストラテジック・デシジョン・イニシアティブ(SDI)は、中国ビジネスにおけるリサーチ事業とアウトソーシング事業を中心とした中国ビジネスの実働部隊。
多くの企業が、実際に中国ビジネスを行う際に直面する様々な壁を、実際の実働と豊富な情報でバックアップし、顧客企業の中国ビジネスを成功へ導くソリューションを提供。
情報、実働、戦略を通して顧客企業の中国ビジネスをバックアップしている。

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