第99回:物流業は「所長産業」

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第99回:物流業は「所長産業」

2007年8月21日

物流業は皆さんもご存知のように労働集約型産業の1つである。

これは運営側の見方であるが、サービスを受ける側からは「物流業は人材ビジネスである」ということをつくづく痛感させられる。

ドライバーのあいさつ、マナーは当然のことながら、センター、事業所を切り盛りする所属長の能力、資質で運営の90%が決まってしまう「所長産業」である。


また、物流業の主力業務となった物流センター運営でもパート、アルバイトそして派遣スタッフの人繰りの手腕がプロフィットセンターになるか否かの重要な要素となっている。

これもどちらかと言えば運営側の見方になるかもしれない。

しかし最近、多く見られるのが自家用車、白ナンバーの荷主会社にドライバーや助手を派遣する労働者派遣が目立っている。

一過性の問題として道路改正法の駐停車の取り締まりが挙げられるがその根底には荷主会社にも物流業同様の労働力不足がある。

定年や退職で欠員が出ても自社でなかなか補充することが出来ず、採用コストが増え、耐えかねて物流会社と接触し、プロのドライバーに来てもらうということが多い。

食品や建材関連のメーカーや、卸全般にこういった傾向が強い。
様々な荷主ニーズの対応のなかにプロスタッフの派遣が現場力の強化につながっているのである。

私は常々、輸配送、保管、流通加工、システムの4点セットで「物流業」と言えると伝えているがここに労働者派遣が不可欠な時代となった。

物流業はハード産業からソフト産業へ。そして人材ビジネスと進化、派生しているのである。皆さんの荷主でもこんなニーズはありませんか。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

株式会社日本ロジファクトリー
青木 正一氏

青木正一 1964年11月13日生まれ、京都産業大学経済学部卒。
学生時代に数々のベンチャービジネスを行い、卒業後、ドライバーとして大阪佐川急便入社。1989年株式会社船井総合研究所入社。物流開発チーム・トラックチームチーフを経て、コンサルティングでは対応できない顧客からの要望を事業化するという主旨で1996年“荷主企業と物流企業の温度差をなくす物流バンク”をコンセプトに、物流新業態企業「日本ロジファクトリー」を設立。代表取締役に就任。

 主な事業内容として「現場改善実務コンサルティング」「物流専門人材紹介(ロジキャリアバンク)」「物流情報システム構築サポート(ロジシステムデザイン)」を行なっている。
また、物流業界におけるコンサルタントの養成、人材の採用、育成、M&Aといったプロデュース業務も手掛けている。
最近では、産業再生機構からの要請を受けるなど、「物流再生」に力を入れている。

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