第98回:物流のプロが足りない

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第98回:物流のプロが足りない

2007年8月 7日

 人手不足が深刻な問題となっている物流業界。更に人手ならぬ人材不足もしかりである。
 特に、最近では物流のプロ、いわゆる知識と実務経験を兼ね備えた人材が多く求められている。我々のような仕事を行っているコンサルタントも、そのうちの1つなのであるが、企業が強く求めているのは外部のプロよりも、むしろ現場スタッフと共に汗をかいて試行錯誤を繰り返し、共に達成感を味わえる、そんな社内のプロである。

 先日もあるメーカーから、物流部の顧問を探して欲しいという依頼があった。新しく顧問というポストをつくるということではなく、先任者が品質管理部へコンバートされたため、急いで補充しなければならなくなったのだ。


 弊社の物流専門としている人材紹介事業部(ロジキャリアバンク)で対応したところ、流通業の物流に長く携わり、早期退職をしていた登録者がおられ、その方を紹介したところ、双方意気投合となり、入社となった。

 また、ある物流子会社でも同様に物流のプロを探していた。この会社の場合は車両管理、傭車管理、配車管理などを含む輸配送全般のノウハウを必要としていた。この会社でもまた、ある大手物流会社のOBを紹介したところ、双方了解の上、入社に至った。

 「物流のプロ」それは40歳半ばぐらいまでをイメージする方も多いかもしれないが、その数は極めて少ないし、そのような貴重な人材は市場に流通していない。

 このような人材の大半が他社からのスカウトがかかる。今回の2社の例は、いずれも50歳を超える年配の人材である。年配といっても、団塊の世代であるから気力も体力も経験も十分である。

 「物流のプロを探す」という、ない物ねだりよりも、「実務」と「知識・経験」のスタッフを分けて考え、採用、発掘し、組織合成型のプロづくりの方が現実的であるかもしれない。

 人手、人材不足の時代、改めて再雇用者、もしくは早期退職者の戦力化を考えていく必要がある。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

株式会社日本ロジファクトリー
青木 正一氏

青木正一 1964年11月13日生まれ、京都産業大学経済学部卒。
学生時代に数々のベンチャービジネスを行い、卒業後、ドライバーとして大阪佐川急便入社。1989年株式会社船井総合研究所入社。物流開発チーム・トラックチームチーフを経て、コンサルティングでは対応できない顧客からの要望を事業化するという主旨で1996年“荷主企業と物流企業の温度差をなくす物流バンク”をコンセプトに、物流新業態企業「日本ロジファクトリー」を設立。代表取締役に就任。

 主な事業内容として「現場改善実務コンサルティング」「物流専門人材紹介(ロジキャリアバンク)」「物流情報システム構築サポート(ロジシステムデザイン)」を行なっている。
また、物流業界におけるコンサルタントの養成、人材の採用、育成、M&Aといったプロデュース業務も手掛けている。
最近では、産業再生機構からの要請を受けるなど、「物流再生」に力を入れている。

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