第96回:物流子会社のノウハウ

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第96回:物流子会社のノウハウ

2007年7月19日

 我々は日ごろ、物流子会社のメンバーと接する機会が多い。彼らは親会社から転籍したりプロパーで入社したりと、その経歴と入社背景は様々である。

 物流子会社の管理職クラスは基本的に教育を受けた、または受けている人材が大半で、業界の動向や知識、シクミや最新情報なども多く吸収している。


 彼らは優秀な人材であることが多い。半面、現場運営となると、まるで蚊帳の外のようになり、専門外の領域となることが多い。

 特に自社で車両を持っているか否か、センター運営を行っているか否かでそのそれぞれの現場のノウハウの有無がはっきりする。

 車両の原価計算を行ったことがない物流子会社の営業担当者が、3PLの営業を積極的に展開し、結果、傭車先は赤字の運営を行っているといったことは残念ながらよくあることである。業務丸投げ型の物流子会社は必然的に現場ノウハウは蓄積されない。

 このような業務の対応度や物流資産の所有度と現場ノウハウの有無は、比例すると同時に荷主構成比とも連動してくる。いわゆる親会社売上が物流子会社売上の50%を超えるか否かでも大きく変わってくる。

 この外販比率が50%を越える物流子会社は、親会社以外の物流を理解することになるため、現場ノウハウは蓄積される。特に現場ノウハウの有無がはっきりする業務は「配車、車輌管理」と「ヒトのオペレーション」である。

 この2つのテーマは重要業務でありながら、いや重要業務であるがゆえに傭車化、外注化される場合が多い。

 現場ノウハウが足りないことを課題とされている物流子会社は業務に深く関与されることを、また物流子会社の業務を受けておられる物流会社は、その子会社の現場ノウハウの有無を見極めてお付き合いされることをお勧めしたい。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

株式会社日本ロジファクトリー
青木 正一氏

青木正一 1964年11月13日生まれ、京都産業大学経済学部卒。
学生時代に数々のベンチャービジネスを行い、卒業後、ドライバーとして大阪佐川急便入社。1989年株式会社船井総合研究所入社。物流開発チーム・トラックチームチーフを経て、コンサルティングでは対応できない顧客からの要望を事業化するという主旨で1996年“荷主企業と物流企業の温度差をなくす物流バンク”をコンセプトに、物流新業態企業「日本ロジファクトリー」を設立。代表取締役に就任。

 主な事業内容として「現場改善実務コンサルティング」「物流専門人材紹介(ロジキャリアバンク)」「物流情報システム構築サポート(ロジシステムデザイン)」を行なっている。
また、物流業界におけるコンサルタントの養成、人材の採用、育成、M&Aといったプロデュース業務も手掛けている。
最近では、産業再生機構からの要請を受けるなど、「物流再生」に力を入れている。

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