第95回:どうする燃料価格高騰!

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第95回:どうする燃料価格高騰!

2007年7月12日

 原油高傾向が一向に止まらない。それどころか北朝鮮問題、テロ問題でまだまだ原油高の動きは留まることを知らない。

 我々、物流業界に従事する経営者にとっては、最大の危機であることは周知の事実である。また、これに伴って東海地方を中心とした人手不足、いわゆるドライバー不足という合併症を引き起こしている。

 燃料価格高騰対策。私は次の3つしかないと思っている。


 ①ダメもと覚悟の値上げ交渉。これは提示の仕方によっては取引停止、仕事量減少のリスクを伴うが「お伺い」レベルから入れば先方は必ず話を聞いてくれる。

 ②はドライバーの人件費にメスを入れる。これは完全固定制から基本給を低く設定し、残りを歩合もしくは出来高制での給料とする。また、時間管理についても物量が少なく、仕事が早く終わる場合はタイムカードを打って帰ってもらう。いまだに、この点に躊躇する経営者が多いが背に腹は変えられない。

 ③は輸配送業務の比率を下げること。これはこのコーナーでも常々お伝えしているが、走らない物流会社を目指すどころか急速に舵を切る必要がある。いわゆる保管、流通加工の仕事を確保することである。また、労働派遣の免許を取得し、自家用トラックの会社にドライバーを派遣するなどトラックを使わずに稼ぐ仕事を早急に探す必要がある。労働者派遣の営業としては新聞、チラシの「ドライバー募集」欄の掲載主の会社にアポをとって訪問することが得策である。

 同業者であっても、大手や路線会社であれば仕事になるチャンスは大きい。

 今世紀最大ともいえる運送業のピンチ。

 燃料価格高騰の影響は同じ物流会社でも、倉庫業と運輸業の経営にはっきりと明暗が分かれている。事業存続も含め、真っ向から自社の経営スタイルを考えなければならなくなった。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

株式会社日本ロジファクトリー
青木 正一氏

青木正一 1964年11月13日生まれ、京都産業大学経済学部卒。
学生時代に数々のベンチャービジネスを行い、卒業後、ドライバーとして大阪佐川急便入社。1989年株式会社船井総合研究所入社。物流開発チーム・トラックチームチーフを経て、コンサルティングでは対応できない顧客からの要望を事業化するという主旨で1996年“荷主企業と物流企業の温度差をなくす物流バンク”をコンセプトに、物流新業態企業「日本ロジファクトリー」を設立。代表取締役に就任。

 主な事業内容として「現場改善実務コンサルティング」「物流専門人材紹介(ロジキャリアバンク)」「物流情報システム構築サポート(ロジシステムデザイン)」を行なっている。
また、物流業界におけるコンサルタントの養成、人材の採用、育成、M&Aといったプロデュース業務も手掛けている。
最近では、産業再生機構からの要請を受けるなど、「物流再生」に力を入れている。

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