第94回:情報を捨てる勇気が必要

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第94回:情報を捨てる勇気が必要

2007年7月 5日

 情報化社会、ネット社会と言われ、様々な情報が簡単に入手できるようになった。紙媒体から電子媒体へ移行しつつも、その情報量は格段に増加している。

 昔は「情報を求めているところに集まる」と伝えてきたが、今ではこの解釈が複雑になってきたと言える。なぜなら求めていなくても、情報が送られてくるようになったからである。


 しかし、これは情報の量に関して言えるわけで、情報の質としては依然としてアンテナを張り、求めている所に欲しい良質の情報が集まってくる。ということは、多くの情報が送られたり得られたりするなかで、必要な情報のみを取捨選択しなければならないということである。

 多くの新聞、雑誌、メールマガジンなどに目を通していれば、ビジネスに必要な情報が確保されているかといえば、それはノーである。これからは情報を収集する皆さんが、具体的な仮説やテーマを持つ必要がある。

 例えば、「人材」について「評価」したいのか、「採用」したいのか、「教育」をしたいのかは当然。さらに、具体的に執行管理能力があり、人員20人クラスの管理経験がある所長候補を年収450万から550万円で「採用」したいと言った具合である。

 確かに「採用」に関しては、条件を絞ればそれだけ当てはまる人材がいないということになるが、ここで言いたいことは、採用の具体的イメージを持っているのか、いないのかということによる物事の前進か後退か現状のままかというように、状況が変わってくるということである。

 何もイメージがないより、具体的イメージを持って進めればよいか悪いかも早期にわかってくる。「採用」に関して条件が細かく、確保できないとわかれば、年齢幅を広げたり、勤務形態を変えてみることである。

 多くの情報が得られる今の社会では、情報を捨てる勇気と皆さんの欲しい情報内容の仮説と具体性が、皆さんの意思決定スピードとその質を変えることは間違いない。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

株式会社日本ロジファクトリー
青木 正一氏

青木正一 1964年11月13日生まれ、京都産業大学経済学部卒。
学生時代に数々のベンチャービジネスを行い、卒業後、ドライバーとして大阪佐川急便入社。1989年株式会社船井総合研究所入社。物流開発チーム・トラックチームチーフを経て、コンサルティングでは対応できない顧客からの要望を事業化するという主旨で1996年“荷主企業と物流企業の温度差をなくす物流バンク”をコンセプトに、物流新業態企業「日本ロジファクトリー」を設立。代表取締役に就任。

 主な事業内容として「現場改善実務コンサルティング」「物流専門人材紹介(ロジキャリアバンク)」「物流情報システム構築サポート(ロジシステムデザイン)」を行なっている。
また、物流業界におけるコンサルタントの養成、人材の採用、育成、M&Aといったプロデュース業務も手掛けている。
最近では、産業再生機構からの要請を受けるなど、「物流再生」に力を入れている。

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