第7回:口座を守ると値下げを回避する

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第7回:口座を守ると値下げを回避する

2006年4月16日

 B社経営陣に対するプレゼンはA運輸の社員だけで行うことになった。他社の場合、弊社が依頼主企業の名刺を持ち、その社員としてプレゼンを行うこともあるが、A運輸の場合、「自社で行う」ということであったため、弊社とA運輸との契約は資料作成が終了した時点で完了となった。


 その後、A運輸の担当者から弊社に連絡が入った。B社へのプレゼンが終わり、「内容もかなりの評価を得られた」とのことであった。
 B社の経営陣は「自社の物流がどのような体制になっているか」を全く把握しておらず、そのため、現状を説明することで「複雑な業務に対応してもらっている」という認識をA運輸に対して持ったようである。
 また、C運送を始め、他の物流企業では業務がスムースに行われるまでに時間がかかり、「最悪の場合、番組が制作できなくなることも考えられる」と認識したようで、「A運輸以外の物流企業への変更は検討しない」ことも口頭レベルではあるが、内諾を得たとのことであった。
 A運輸から弊社への依頼事項の一つである『口座を守る』については目的を達成できたが、もう一つの目的である『値下げを回避する』については、B社から「A運輸のことは評価しているが、コスト削減は避けて通れない。何としてもお願いしたい」と要請されたため、A運輸としても納得した上で「飲まざるを得ない」とのことであった。よって、結果的には依頼事項の一つである「値下げの回避」は達成できなかった。
 しかし、その後、A運輸の役員と話をする機会があり、B社に対する資料作成で、当初予想してなかった効果が出ていることを告げられた。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

株式会社日本ロジファクトリー
青木 正一氏

青木正一 1964年11月13日生まれ、京都産業大学経済学部卒。
学生時代に数々のベンチャービジネスを行い、卒業後、ドライバーとして大阪佐川急便入社。1989年株式会社船井総合研究所入社。物流開発チーム・トラックチームチーフを経て、コンサルティングでは対応できない顧客からの要望を事業化するという主旨で1996年“荷主企業と物流企業の温度差をなくす物流バンク”をコンセプトに、物流新業態企業「日本ロジファクトリー」を設立。代表取締役に就任。

 主な事業内容として「現場改善実務コンサルティング」「物流専門人材紹介(ロジキャリアバンク)」「物流情報システム構築サポート(ロジシステムデザイン)」を行なっている。
また、物流業界におけるコンサルタントの養成、人材の採用、育成、M&Aといったプロデュース業務も手掛けている。
最近では、産業再生機構からの要請を受けるなど、「物流再生」に力を入れている。

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