第214回:過去の延長線上に未来はない-4

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第214回:過去の延長線上に未来はない-4

2010年2月26日

 過去の延長線上に未来はない。これは、物流会社の経営についてお伝えしているのは言うまでもないが、もっと大きな範囲で見ると「歴史は繰り返される」という相矛盾したメッセージを出さざるを得なくなる。

 自然界や歴史を見ると、地震や洪水などの自然被害は繰り返し訪れているし、歴史においても戦争や混乱はたびたび発生している。ただ経済では100年に1度と言われる規模の不況の経験がないというだけである。

 私は「良樹細根」という言葉が好きである。「良い樹には細かな根っこがしっかりと生えている」ということだが、物流業に限らず会社経営にも当てはまると思っている。良い会社にはそれを支える人材がおり、情報やノウハウという栄養を吸収して成長していくものであると私は解釈している。

 このように、自然のルールや中国の論語などの歴史には、大混乱や窮地に立たされた人物の考え方やその時に採るべき方法が書かれてあり、今も置き換え作業すれば大きな収穫になる。「過去の延長線上に未来はない。ただし、自然と歴史から学ぶ場合は除く」と注釈を入れておかなければならないようだ。 

 物流業界の管理職は、他の業界の経営者と比べると書物に余り縁がないかもしれない。活字が嫌いなどと耳にすることも時々あるが、通勤手段が車という人が多いことも理由の1つかもしれない。この言い分にA社の社長は怒るかもしれない。社長室に巨大な書庫を持つ、大の読書好きである。

 いずれにせよ、この時期に「自然」に学ぶ、「歴史」に学ぶということを考えられてはどうか。書物に限らず山登りや神社仏閣参りなど、必ずやこれからの経営のヒントになる「あ、そうか」というものが1つは見つかると私は確信しています。

(今回で連載は終了いたします。ありがとうございました)


 

筆者紹介

株式会社日本ロジファクトリー
青木 正一氏

青木正一 1964年11月13日生まれ、京都産業大学経済学部卒。
学生時代に数々のベンチャービジネスを行い、卒業後、ドライバーとして大阪佐川急便入社。1989年株式会社船井総合研究所入社。物流開発チーム・トラックチームチーフを経て、コンサルティングでは対応できない顧客からの要望を事業化するという主旨で1996年“荷主企業と物流企業の温度差をなくす物流バンク”をコンセプトに、物流新業態企業「日本ロジファクトリー」を設立。代表取締役に就任。

 主な事業内容として「現場改善実務コンサルティング」「物流専門人材紹介(ロジキャリアバンク)」「物流情報システム構築サポート(ロジシステムデザイン)」を行なっている。
また、物流業界におけるコンサルタントの養成、人材の採用、育成、M&Aといったプロデュース業務も手掛けている。
最近では、産業再生機構からの要請を受けるなど、「物流再生」に力を入れている。

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