物流ウィークリーヘッドライン
不況期における重要な経営活動として「商品・サービス開発」と「人材育成・強化」の二つについて触れたが、後者の「人材育成・強化」について、もう少し詳しく説明する必要がある。「人材育成・強化」は二つの意味に分かれ、一つは「教育」、もう一つは「採用」である。
人材教育は、「営業に対する提案営業研修」「中間管理職に対するマネジメント研修(その中でも特に人に対するマネジメント研修)」「経営幹部に対するリスクマネジメント研修」「現場スタッフに対する作業訓練及び研修(フォークリフト研修、安全運転研修など)」「事務スタッフに対するパソコン、電話応対研修」などが挙げられる。
特に現場や事務スタッフ、中間管理職に対する教育・研修は、業務が減少する今、行っておくべきと言える。なかなか実施できない他社見学も、協会や組合メンバー、交流会などの人脈を生かして実現させたい取り組みである。今の人材教育は、不況が終えた後の戦いに大きく左右する。
一方、「採用」では大手企業がリストラ劇を繰り返している今、優秀な人材を確保しておきたいと考える物流企業が増えてきた。適正人員の調整にめどが立ったようである。
ハローワークに人がごった返しているといっても、物流企業はセンター長や所長といった中間管理職は枯渇したままになっており、ここで何とか充足させたいと躍起になっている。また減益になったものの、赤字は免れたという会社が長期的な視野で組織づくりを行いたいと、新卒採用枠を五人から十人に増やした例もある。
しかし、大手企業のリストラで比較的優秀な人材が採用できる環境になったとはいえ、自社の経営ビジョンが明確でなければ、ただのコスト増である。人材に力を入れる会社にはチャンスだが、自社の将来をどのように描いているかが重要になっている。このピンチをチャンスに変えるのも、御社の考え方と体制次第である。