物流ウィークリーヘッドライン
「不況を言い訳にしない」。リーマン破綻から世界中で景気にブレーキがかかり、物量の減少で、倒産する物流会社も増加の一途をたどっている。しかし、倒産した物流会社を見ると、この不況に突入する前から経営が危ぶまれていたところも多い。今回の不況がとどめをさした格好である。
中・長期的な視野を持ち、人材の育成に力を入れ、営業活動を体系的かつ継続してきた会社、日頃から銀行との関係を良好に保っていた会社は、いったん売り上げを落としたものの挽回に転じている。
多くの物流会社が苦境に立たされているなかで、これらの事柄に対して十分な策を講じてこなかったことを反省しなければならない。挽回に転じている会社にとっても、倒産の危機意識は拭えない。
しかし、そのなかでも景気にブレーキがかかってすぐに崩れてしまう会社、耐え凌ぐ会社、挽回し、攻めに転じる会社がある。その違いは明らかに「蓄え」である。それは財務力のみを示しているのではない。
ここ一番、会社が苦境に立たされた時に、一丸となって知恵を出し、現場を引っ張っていく、まとめていくことのできる人材を育ててきたのかという「教育の蓄え」、現場改善やコストダウンを日頃から心がけ、ムダをなくすことに注力してきたのかという「ノウハウの蓄え」、冬の賞与が出ない、給料カットとなっても会社に残って少しでも貢献したいという会社と社員との「信頼の蓄え」である。
この大ピンチを糧に、経営のあり方を見直すことが必要である。もちろん、そんな余裕がないというのも当然だが、事態が収拾して落ち着けば、この反省と共に取りかかってもらいたい。その段階に来れば、すでに生き残り組に入っていると言えるのではないだろうか。