第2回:協力的な会社を減車するか?

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第2回:協力的な会社を減車するか?

2006年4月 4日

我々は、まず、売上高も少なく、配送回数も少ない配送先を大手路線便に振り替えた。
結果は当然、「物流コストの増大」である。なぜかと言えば、これまでチャーター便で配送を行っていたものの一部を路線便に振り替えただけだからである。チャーター便の減車を行わなければ、チャーター便の積載量が薄まっただけになり、路線便へ振り替えた分がコスト増となる。


 しかし、我々は焦ってはいなかった。それは、2〜3台の減車の目処は立っていたし、それを実行することによって、コスト増になった分もすぐに取り返せるだけのコスト削減を見込めていたからである。が、そこでこれまでその重い口をあまり開かなかった配車担当者が口を開いた。
 「このままだとA運送の車両が減車されることになるけど、配車しているのはK社なわけだからA運送には何の罪もないはずですよね」
 「A運送さんは他の運送会社が嫌がるような非効率なルートや配送先を運んでくれるなど非常に協力的です」
 「A運送を減車して配車組することは、他の物流企業が非協力的なだけに困難が予想できます」
 「得意先からのドライバーの評判も非常に良いし、配車担当としてはA運送のドライバーが減少することはサービス的にマイナスになると思います」
 「A運送以外のドライバーは得意先からのクレームも多いし、A運送のドライバーの変わりにルートから外したいドライバーはいるなぁ」とのことだった。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

株式会社日本ロジファクトリー
青木 正一氏

青木正一 1964年11月13日生まれ、京都産業大学経済学部卒。
学生時代に数々のベンチャービジネスを行い、卒業後、ドライバーとして大阪佐川急便入社。1989年株式会社船井総合研究所入社。物流開発チーム・トラックチームチーフを経て、コンサルティングでは対応できない顧客からの要望を事業化するという主旨で1996年“荷主企業と物流企業の温度差をなくす物流バンク”をコンセプトに、物流新業態企業「日本ロジファクトリー」を設立。代表取締役に就任。

 主な事業内容として「現場改善実務コンサルティング」「物流専門人材紹介(ロジキャリアバンク)」「物流情報システム構築サポート(ロジシステムデザイン)」を行なっている。
また、物流業界におけるコンサルタントの養成、人材の採用、育成、M&Aといったプロデュース業務も手掛けている。
最近では、産業再生機構からの要請を受けるなど、「物流再生」に力を入れている。

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