物流ウィークリーヘッドライン
HD。これは○○ホールディングスの略であり、最近、多くの企業が企業統制の視点から、このHD、いわゆる持ち株会社制を導入している。HDは物流業界でも多く見られるようになった。このHDの傘下に、従来の物流子会社やデータサービス別会社、構内作業会社、地域子会社などがぶら下がっているという構造である。
しかし、これは荷主また顧客からすれば非常に迷惑な話である。なぜなら中堅企業であれば、担当者に別のサービスや他地域の対応などを依頼すると、今までは社内間で調整し、何らかの回答や対応を受けることができた。
しかし、HD制になると「今は別会社になっておりまして...」というように管轄外として対応され、顧客側の手間と負担が増えてしまうケースがしばしば見受けられる。超大手ならまだしも、中堅から大手クラスの企業がHD制を取るということは「官僚型対応」、要するに「たらい回し」を促進させることになり、窓口の一本化とは反対の動きになってしまう。
同時に、HD制の会社にとっては機能別、目的別に会社を整理するという体制を取ることによって「どの会社にも当てはまらないサービスや顧客」を取りこぼしてしまいかねないというリスクが生じる。野球で言う「ポテンヒット」の状態である。
物流業者は、メーカーや物販のようにサービスの面で明確な線引きが出来ない。しかも、オーダーメイドで商品化する場合が多いことや、無形のサービスを提供していること、そして「どこにもあてはまらない」業務こそを、他社や他業界から受託することが大きな利益につながっている。そういう意味では、顧客不在のHD制ブームはいかがなものであろうか。