第190回:経営者のマインドは大丈夫か

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第190回:経営者のマインドは大丈夫か

2009年8月21日

 元気のない物流会社の社長をよく目にする。しかし、「ピンチはチャンスなり」と、よく言ったもので厳しい時期にこそ、真の経営者マインドが問われる。「会社は3度潰れる」とも言われるが、今や名だたる優良企業も同じように会社存続の危機に立たされながら、その度に逆境を乗り越え、それを教訓にし、はい上がってきている。

 反対に言えば、存続の危機にさらされたことのない会社ほど足腰の弱い会社はない。逆境から多くのノウハウを構築し、社員たちは学習していく。そういう意味では今、真に物流会社は次への布石を打っている時であると言えよう。

 例えば、原油価格高騰で「走らない物流会社」への転換を行い、センター運営や保管・流通加工に軸足を変えている会社が多く出てきている。「危機体験なき会社に存続なし」と私は強く思う。創業者であれば当然だが、ある程度の下地が出来た上での2代目、3代目社長にとっては、はじめての「危機」であることも多いであろう。

 苦労を楽しむ気持ち、朝が来ない夜はないということ。今までタブーとしてきた会社の考えや方針にメスを入れること。また、人材や幹部の棚卸し、何と言っても社長自身の能力・業務の棚卸しを行い、足りない部分を何で補っていくかなど、新しい発見が必ずあるに違いない。この厳しい時を経営の肥やしにできる経営者のみが、次へのステージに入場できる。

 考え方次第で「暗」にもなれば「明」にもなる。こんな時、利害関係なくざっくばらんに話し合える、相談に乗ってもらえるヒトがいれば申し分ないであろう。しかし、最終的には自分自身と向き合わなければ次の答えは出ない。ふさぎ込んだり、何かで紛らわしている暇はない。今、この時を楽しもうではありませんか。


※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

株式会社日本ロジファクトリー
青木 正一氏

青木正一 1964年11月13日生まれ、京都産業大学経済学部卒。
学生時代に数々のベンチャービジネスを行い、卒業後、ドライバーとして大阪佐川急便入社。1989年株式会社船井総合研究所入社。物流開発チーム・トラックチームチーフを経て、コンサルティングでは対応できない顧客からの要望を事業化するという主旨で1996年“荷主企業と物流企業の温度差をなくす物流バンク”をコンセプトに、物流新業態企業「日本ロジファクトリー」を設立。代表取締役に就任。

 主な事業内容として「現場改善実務コンサルティング」「物流専門人材紹介(ロジキャリアバンク)」「物流情報システム構築サポート(ロジシステムデザイン)」を行なっている。
また、物流業界におけるコンサルタントの養成、人材の採用、育成、M&Aといったプロデュース業務も手掛けている。
最近では、産業再生機構からの要請を受けるなど、「物流再生」に力を入れている。

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