第187回:経営の両輪その4

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第187回:経営の両輪その4

2009年7月24日

 「社員」と「非正社員、協力会社」の関係も経営の両輪と言えるのではないだろうか。具体的には、社員が対応するセンター業務、構内業務、自社便などの業務をパート・アルバイト、派遣スタッフ、外注先に担ってもらうバランスは、コストや品質面に大きな影響を及ぼす。

 例えば、物流センターの運営は非正社員比率が高いほど利益化の可能性は高まるが、優秀な管理職の元で彼らが機能しなければピッキングミス、作業遅れ、誤出荷などの業務品質が悪くなり、反対にコストは上昇してしまう。

 視点を変えると、優秀な社員を採用し、教育できないのであれば、外注する方がコストや品質が安定すると言うこともある。読者の皆さんは、どちらの経験もおありではないだろうか。

 社員による対応(若干のパート・アルバイト含む)、完全自前主義は福利厚生費や駐車場代など、どうしても管理コストがかかる。しかし、パート・アルバイト化や外注化はコストをコントロールできる可能性は高くなるが、ノウハウが空洞化し、業務内容によっては社員対応に切り替えられないケースも出てくる。

 これらを見てみると、社員と非正社員、協力会社の関係は両輪であり、共存共栄のバランス化が必要であると言えるのではないだろうか。

 日本ロジファクトリーでは、現時点でセンター運営における非正社員比率は70から85%、車両稼働における傭車比率は50%前後を目安とし、その会社や現場、業務内容をそれぞれに加味し、その目安を変更させている。

 人手不足にある、これからの現場運営で、これらのバランスを一度、数値に置き換えて見ることで次の一手を模索することも大切である。


※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

株式会社日本ロジファクトリー
青木 正一氏

青木正一 1964年11月13日生まれ、京都産業大学経済学部卒。
学生時代に数々のベンチャービジネスを行い、卒業後、ドライバーとして大阪佐川急便入社。1989年株式会社船井総合研究所入社。物流開発チーム・トラックチームチーフを経て、コンサルティングでは対応できない顧客からの要望を事業化するという主旨で1996年“荷主企業と物流企業の温度差をなくす物流バンク”をコンセプトに、物流新業態企業「日本ロジファクトリー」を設立。代表取締役に就任。

 主な事業内容として「現場改善実務コンサルティング」「物流専門人材紹介(ロジキャリアバンク)」「物流情報システム構築サポート(ロジシステムデザイン)」を行なっている。
また、物流業界におけるコンサルタントの養成、人材の採用、育成、M&Aといったプロデュース業務も手掛けている。
最近では、産業再生機構からの要請を受けるなど、「物流再生」に力を入れている。

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