物流ウィークリーヘッドライン
「攻めの経営」と「守りの経営」。これは相対的なテーマとして、よく持ち出されることが多い。広義での「攻め」と「守り」は3年、5年、10年と言った時間軸で展開が交互に入れ替わっていることが多い。しかし狭義の「攻め」と「守り」は、日々の経営、運営の中に多く見られる。
一般的には、営業や開発などが「攻め」の組織にあたり、管理、人事、総務といった組織が「守り」にあたる。一方、投資を積極的に行うか手控えるかを表す場合もある。
総じて「攻め」はリスクが伴う。うまく成功すればリターンがあるが、失敗すれば大きなダメージを受け、時には立ち直れない場合もある。では「守り」はどうであろう。
「うまく行く、行かない」ではなく、「可能な限りベストなものを追いかける」と言うイメージもあるが、「守り過ぎる」ということも往々にしてある。これは長期的には組織を蝕むことになり、結果は「攻め」の失敗と同様に立ち直れない場合がある。
老舗企業の倒産、大手企業の傘下入りなどが物流業界にもよくある。「攻撃は最大の防御」という言葉とは反対に、物流業界にとっても、これだけ先行き不透明かつ変化のスピードが速い時代に、多くの中小企業は「守り」を最優先しているのではないだろうか。
しかし、一点だけ注意しなければならないことがある。それは社員のメンタル面だ。時代や景気がどうであれ、社員の気持ちが「守り」に入ってはならない。会社経営としては「攻め」のタイミングを虎視たんたんと狙わなければ、次の成長を見つけ出すことはできない。しかし、社員の気持ちを「攻め」の状態にすることが今、経営者に求められている。対話、改善活動、表彰制度の導入、現場目標の設定などもその一つであるが、何と言っても経営者が「こんな会社にする」「こんな現場にしたい」と方向性を語ってくれることではないだろうか。