物流ウィークリーヘッドライン
前回に続き、現場改善の具体的な手法をお伝えする。今回はピッキングミスの改善手法である。
各現場で、それぞれの持つ背景や経緯などの違いから、まちまちの手法を導入し、創意工夫を行っている。一般的には「ロケーションの見直し」「棚番地の設定」「棚番地文字の拡大」などを行う。
「ピッキングリストなどの伝票文字の拡大」「照度の見直し」などが次に来る。ハンディスキャナーでバーコードをなめることができるようなシステム化が進んだ現場では、このような苦労はさほど発生しない。しかし、多くの現場は費用面や荷主の理解、荷姿による制約などから、マンパワーによる環境改善が主となっている。
これらの手法の中でも最も有効な手法として、ピッキングミスを発生させやすい商品の棚とその境界に、黄色の「ネックレス」を垂らす方法がある。「ネックレス」とは、いわゆる取り外しが容易なチェーンのことで、入り口手前から棚の奥行きまで等間隔で垂らすのである。
現場によっては、これに近いことを行っているが、徹底していないところが多くある。例えば、黄色のチェーンの代わりに赤のダンボールをその境界に差し込んでいるケース。これでは、右か左どちらかの商品が大幅に減少した時、そのダンボールが倒れかかってしまい、反対に作業性を悪くしてしまう。
また、黄色のチェーン一本を入り口手前部分にのみ垂らしている現場も多く見受けられるが、奥行きのある棚では、その奥側の商品が隣の商品と混ざることが多くある。
色のついた目印をつけることで、「ピッキングミスが多い商品のため注意せよ」の意図も、中途半端なやり方や表面的な理解では、せっかくのアイデア、方法も効果を生み出さない。なぜこのやり方が望ましいのかという理解の深さと実施、現場展開の徹底度合いが明暗を分けてしまう。
そういう意味では一度、導入した改善手法も検証と軌道修正、いわゆるPDCAが不可欠なのである。