第148回:物流マンの品格

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第148回:物流マンの品格

2008年10月17日

「物流マン」、それは残念ながら十分な教育を受けていない人たちが大半である。基礎教育も専門教育もしかりである。

 教育は必要であると感じながらも、トップの姿勢や業界のコスト構造の問題から、教育費の捻出が困難であること。本人の意識そのものにも起因しているであろう。

 物流業界が価格競争に巻き込まれたり、「業者」として荷主から扱われたりする理由の1つに、物流マンの「品格」の欠如がある。「

 物流マン」と「品格」、今までは相反する言葉であったが、これからはそうはいかない。物流業界を生き残り、可能な限り「パートナー」として荷主と付き合っていくためには、この「品格」を備えていなければならない。
 


 では物流マンの「品格」とは、どのようなものがあるのだろうか。

①日経新聞などの主要新聞には毎日目を通し、社会情勢の流れを理解する

②得意先で他社の悪口や自社の不満を漏らさない

③「うちに来ないか」の言葉に軽々しくのらない

④あいさつやビジネスマナーを習得する

⑤「物流」に関する相談や質問には答えられる。もし答えられない場合はそれを持ち帰り、必ず何らかの回答を行う

⑥得意先や同業者などからの宿題(見積書、提案書の提出など)は、徹夜をしてでも10日以内に対応する

⑦プロ意識を常に持つように心がけている

⑧得意先の要望、要請と現場の対応力を、会社の利益に働くよう調整できる

⑨問題解決の「引き出し」を多く持っている

⑩多くの事例を持ち、井の中の蛙にならによう努力している

⑪部下とコミュニケーションをとることがうまくなくても、その努力をしている

⑫「現場はショールームである」との認識の上、あいさつや5Sを重んじ、その実施に力を入れている

⑬仕事を獲得する方法で価格(値下げ)以外の方法を実践したことがある

⑭「物流」の仕事が好きである

──などが、最低限備えてもらいたい事柄である。

 しかし「品格」は取り繕ったり、真似できるものではない。実践と多くの経験による百戦錬磨の「たくましさ」の上に備えられるものであろうと私は思う。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

株式会社日本ロジファクトリー
青木 正一氏

青木正一 1964年11月13日生まれ、京都産業大学経済学部卒。
学生時代に数々のベンチャービジネスを行い、卒業後、ドライバーとして大阪佐川急便入社。1989年株式会社船井総合研究所入社。物流開発チーム・トラックチームチーフを経て、コンサルティングでは対応できない顧客からの要望を事業化するという主旨で1996年“荷主企業と物流企業の温度差をなくす物流バンク”をコンセプトに、物流新業態企業「日本ロジファクトリー」を設立。代表取締役に就任。

 主な事業内容として「現場改善実務コンサルティング」「物流専門人材紹介(ロジキャリアバンク)」「物流情報システム構築サポート(ロジシステムデザイン)」を行なっている。
また、物流業界におけるコンサルタントの養成、人材の採用、育成、M&Aといったプロデュース業務も手掛けている。
最近では、産業再生機構からの要請を受けるなど、「物流再生」に力を入れている。

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