第138回:経営者の年収

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第138回:経営者の年収

2008年8月 8日

 我々のクライアントである物流会社の社長の年収は、業績や財務状況によっても異なり、その内容も様々である。クライアントのA社長は年収650万円、B社長は年収1250万円、C社長は年収2000万円、最高額はM社長で年収5000万円であった。

 ある物流組合の会合の二次会の席で「自分はいくらの年収を取っているか」という話題になった。ある社長は月100万円、他の社長は月110万円、90万円と、ここに集まった経営者達の平均年収は真実であるか定かではないが、年収1000万円クラスであった。

 この二次会の席で、ある社長が「社長がいくら取っているかが大切ではなく、自分の右腕にいくら払っているかが重要だ」と発言した。すると、周囲の社長連中は急に静まりかえってしまった。

 確かに、このことは大変重要であると言えるだろう。M社長自身は年収5000万円で、右腕である専務には3000万円を支払っているという。立派なものである。
 


 しかし、そもそも「経営者の年収」が固定費で良いのだろうか。昨今の税法改正で、期中での役員報酬の変更は利益操作と見なされるため認められなくなったが、本来、経営者の報酬は年ごとに見直され、業績に応じて変更すべきであるとも思う。

 会社で働く一部の営業担当者、長距離ドライバー、パート・アルバイトの給料が売り上げ制などの変動費になっているのだから、経営者の報酬が固定費というのはいかがなものかと思う。

 適正な年収については、オーナー社長とサラリーマン社長の違い、また、所有する土地が個人名義か会社名義かによる家賃収入の有無、社長以外の同族役員の年収など、状況により様々であるが、せめて自分の年収以上の経常利益は出すべきではないかと私は考える。

 そういう意味でも、経営者の方々は自分の年収の目安とするものを持っていますか。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

株式会社日本ロジファクトリー
青木 正一氏

青木正一 1964年11月13日生まれ、京都産業大学経済学部卒。
学生時代に数々のベンチャービジネスを行い、卒業後、ドライバーとして大阪佐川急便入社。1989年株式会社船井総合研究所入社。物流開発チーム・トラックチームチーフを経て、コンサルティングでは対応できない顧客からの要望を事業化するという主旨で1996年“荷主企業と物流企業の温度差をなくす物流バンク”をコンセプトに、物流新業態企業「日本ロジファクトリー」を設立。代表取締役に就任。

 主な事業内容として「現場改善実務コンサルティング」「物流専門人材紹介(ロジキャリアバンク)」「物流情報システム構築サポート(ロジシステムデザイン)」を行なっている。
また、物流業界におけるコンサルタントの養成、人材の採用、育成、M&Aといったプロデュース業務も手掛けている。
最近では、産業再生機構からの要請を受けるなど、「物流再生」に力を入れている。

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