第136回:経営者の孤独

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第136回:経営者の孤独

2008年7月25日

 経営者には大なり小なり「孤独」が付きものだ。従業員には聞けないこと、取締役幹部にも相談できないこと、また実父といえども会長にも相談できないことなど、山ほどあるのではないだろうか。

 最近、「経営者は『孤独』を、どのように対処するかで真価が決まるのではないだろうか」と強く感じている。あらかじめ断っておくが、かくいう著者自身、うまく処理できずにいる状況である。

 経営者によっては豪遊したり、女性関係に走ったりなど、お世辞にもお勧めできない行動をとる人もあるだろうし、青年会議所や関連協会の仲間と夕食を共にしたり、ゴルフを楽しんだりするといった、穏やかな解消方法もあるだろう。

 しかし、経営者の孤独は24時間付きまとってくるもので、決して周囲によって片付けられないモノが必ず残ってくる。
 


 例えば「私は本当に経営者に向いているのだろうか」「幹部や従業員は私についてきてくれているのだろうか」などの誰にも相談のできない事柄については、しっかり自分と向き合い、その「孤独」と戦わなければならないのだと思う。

 私は、経営者が持つ「孤独」とは、経営者であるかぎり「対処」もできないし、「解消」することもできないと考えている。

 この「孤独」と友達になって、末永く付き合っていくことが必要だと思うのだが、この「孤独」とずっと一緒に居ると、心身ともにもたないだろう。

 ある経営者は、銀座や六本木で酒杯をあげることで「孤独」と付き合っている。また、別の経営者は自宅に帰り、家族が寝静まってから、ひとり読書をすることで「孤独」と付き合っているという。

 付き合い方にこれといった正解はない。それぞれの経営者のタイプによっても違うと思うし、経営者の年齢や成熟度によっても異なってくるであろう。

 もし、正解があるとすれば、その「孤独」の対象となっている事柄が自分の努力によって好転するか、見通しが明るくなることで軽減することであろうか。

 皆さんは「孤独」と、どのように向き合っていますか。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

株式会社日本ロジファクトリー
青木 正一氏

青木正一 1964年11月13日生まれ、京都産業大学経済学部卒。
学生時代に数々のベンチャービジネスを行い、卒業後、ドライバーとして大阪佐川急便入社。1989年株式会社船井総合研究所入社。物流開発チーム・トラックチームチーフを経て、コンサルティングでは対応できない顧客からの要望を事業化するという主旨で1996年“荷主企業と物流企業の温度差をなくす物流バンク”をコンセプトに、物流新業態企業「日本ロジファクトリー」を設立。代表取締役に就任。

 主な事業内容として「現場改善実務コンサルティング」「物流専門人材紹介(ロジキャリアバンク)」「物流情報システム構築サポート(ロジシステムデザイン)」を行なっている。
また、物流業界におけるコンサルタントの養成、人材の採用、育成、M&Aといったプロデュース業務も手掛けている。
最近では、産業再生機構からの要請を受けるなど、「物流再生」に力を入れている。

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