第133回:外部同業者とうまく付き合う

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第133回:外部同業者とうまく付き合う

2008年7月 4日

 物流業界に限らず、お客様からのニーズに対して対応できない場合、自社対応に限界がある場合、外部同業者と組んで仕事をするケースがしばしばある。

 しかし、このような外注化業務においても、うまく機能する場合と、そうでない場合がある。我々でいう傭車や借庫、構内作業の外注化などがそれにあたる。

 以下のような点が重要と言えるだろう。

 (1)丸投げは禁物、管理や立会いは自社で行う (2)(長期的なパートナーと見なすなら)きつい仕事(料金、荷姿など)は依頼しない (3)ギブ&テイクからギブ&ギブを心掛ける (4)委託先の売り上げを安定させる (5)自社と付き合うことのメリットを創る(支払いサイト、作業の簡素化など)

 実際、傭車や借庫が決まれば管理料などと言う名目で口銭をもらうが、しかし、その口銭分の仕事を行っていないという丸投げが多く、これらの多くは、長期的には障害が起こる場合が多い。

 傭車先のドライバーの商品知識不足による事故や、自社を飛ばして直接、依頼先と荷主とが契約締結などが発生する。
 


 また、同業者からの委託業務は特に現場スタッフの意見が重要視される。

 パレット積みなのか手積みなのか、1か所下ろしなのか3か所下ろしなのかなど、現場のドライバーや作業スタッフにとって対応できる仕事なのか、キツイ仕事なのかも、外部同業者との業務をうまく機能させるポイントである。

 傭車比率50%という食品物流の会社では、ドライバーが喜ぶ仕事を優先して委託し、次の仕事の際も気持ち良くドライバーに受けてもらえるように配慮している。

 外部同業者ほど頼りになり、あてにならない委託先はないかもしれない。繁忙期となると一斉に自社の仕事に集中し、車は集まらないし、倉庫も空きがない。

 そういう意味では、そのような繁忙期にでも優先して業務を受けてくれるようなシクミが必要である。

 それは支払いサイトを短くするなど経営側のメリットと、リフト作業は自社で行う、荷姿が軽量箱物など、現場作業側のメリットと両輪で考える必要がある。皆さんの外部同業者との業務関係は良好ですか。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

株式会社日本ロジファクトリー
青木 正一氏

青木正一 1964年11月13日生まれ、京都産業大学経済学部卒。
学生時代に数々のベンチャービジネスを行い、卒業後、ドライバーとして大阪佐川急便入社。1989年株式会社船井総合研究所入社。物流開発チーム・トラックチームチーフを経て、コンサルティングでは対応できない顧客からの要望を事業化するという主旨で1996年“荷主企業と物流企業の温度差をなくす物流バンク”をコンセプトに、物流新業態企業「日本ロジファクトリー」を設立。代表取締役に就任。

 主な事業内容として「現場改善実務コンサルティング」「物流専門人材紹介(ロジキャリアバンク)」「物流情報システム構築サポート(ロジシステムデザイン)」を行なっている。
また、物流業界におけるコンサルタントの養成、人材の採用、育成、M&Aといったプロデュース業務も手掛けている。
最近では、産業再生機構からの要請を受けるなど、「物流再生」に力を入れている。

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