第131回:返品業務に注目しよう

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第131回:返品業務に注目しよう

2008年6月20日

 いま、我々が対応している荷主企業の多くが、返品に頭を痛めていると同時に、「シクミづくり」すなわちルール決めに注力している。
 
 「リサイクル」「静脈物流」などのテーマで各企業は返品物流に着目し、改善を進めている。さらにCO2削減、温暖化対策などの環境問題が厳しくうたわれることで、より一層取り組みに拍車がかかっているのである。

 返品は、その解決策が決まらない限り、次の経路や輸送手段も決まらない。従って物流会社は新規に探し、決めることになる場合が多いため、物流会社側にとっては新しい市場が残っているということになる。

 荷主の返品処理は大きく4つに分かれる。(1)支店やデポ、営業所を経由して工場や倉庫に戻し、再加工され、再び販売する。(2)(1)と同様に工場や倉庫に戻して溶解などの処理を行い、別資源として活用する。(3)各現場で廃棄処分を行う。(4)各現場の廃棄物を数か所に集約して廃棄処分を行う、である。
 


 また、これらの処理方法に基づき、それぞれの輸送手段とルートが決まる。ここでお伝えしたいことは、「産業廃棄物輸送免許」の有無である。

 これを取得しているか否かで当然、この返品物流の業務に対応できるかどうかがわかる。最近、我々のクライアントは積極的にこの免許を取得している。

 ある会社は住宅部材の廃棄輸送に対応しており、また別の会社ではゴム製品の廃棄輸送に対応し、荷主から評価されている。

 返品物流自体は新しいテーマではないが、国や行政の対応が厳しくなった影響で、昨今、物流会社の役割が重要になってきているのである。

 営業面では「御社の返品処理は、どのようにされていますか」の一声と、現場面では産廃輸送の対応を考えられてはいかがだろうか。

 荷主のニーズの高いテーマの一つであり、今後、どこかの物流会社が必ず担っていかなければならない業務です。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

株式会社日本ロジファクトリー
青木 正一氏

青木正一 1964年11月13日生まれ、京都産業大学経済学部卒。
学生時代に数々のベンチャービジネスを行い、卒業後、ドライバーとして大阪佐川急便入社。1989年株式会社船井総合研究所入社。物流開発チーム・トラックチームチーフを経て、コンサルティングでは対応できない顧客からの要望を事業化するという主旨で1996年“荷主企業と物流企業の温度差をなくす物流バンク”をコンセプトに、物流新業態企業「日本ロジファクトリー」を設立。代表取締役に就任。

 主な事業内容として「現場改善実務コンサルティング」「物流専門人材紹介(ロジキャリアバンク)」「物流情報システム構築サポート(ロジシステムデザイン)」を行なっている。
また、物流業界におけるコンサルタントの養成、人材の採用、育成、M&Aといったプロデュース業務も手掛けている。
最近では、産業再生機構からの要請を受けるなど、「物流再生」に力を入れている。

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