第115回:良い会議と悪い会議

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第115回:良い会議と悪い会議

2008年2月29日

 本来、会議には様々な目的がある。「連絡」「報告」「確認」「意見交換」、そして重要である「決定に向けての協議」。

 しかし、多くの会社では、その会議の目的を見失ってしまっている。月1回、週1回と定期的に開催することで満足してしまい、会議で「成果」を産み出すという、本来のあるべき姿を忘れてしまっているのである。すなわち、会議が形骸化しているのだ。

 効果的で中身のある会議を行うためには、まず「準備」が重要となってくる。その「準備」とは、「主催者が開催の目的を確認すること」「参加メンバーの選定」「資料の事前配布」の3つ。

 2つ目に挙げた「参加メンバーの選定」は先週号で詳しく述べているが、会議のテーマ・内容と、それに伴う参加メンバーのミスマッチが多い。テーマが現場側の内容にもかかわらず、現場を熟知しているメンバーが不在であったり、経営判断がテーマにもかかわらず、経営幹部が参加していなかったりする。
 


 1つ目の「主催者が開催の目的を確認すること」とは、主催者自身が「こういうものを導いていく」という目的意識と仮説を持つこと。

 例えば、参加メンバーにできるだけ多くの意見や考えを聞き出せば、会議としては全員参加型になり、意見を吸い上げるというメリットがある。しかし、意見をまとめることが困難になる。従って、主催者が目的や仮説を持って、結論を暫定的に出さなければ、その会議は成果を産み出さない。そうしなければ、次回へ繰り延ばしされるか、放置されたままとなってしまう。

 3つ目の「資料準備」も重要である。多くの企業は、会議当日に資料が配られる。それは資料作成者が直前まで作業を行っているからだ。しかし、こういった会議は、時間の大半を資料説明とその報告に費やしてしまう。その結果、最も重要な施策や次善策、顧客ターゲット、方法、進め方、ツールと言った解決策にまでたどりつけない場合が多い。

 この3つの準備のほかには、「会議時間は最大2時間(2時間以上になると集中力が途切れ、ムダなやりとりが多くなるため)」「進行役または議長の決定」「議事録もしくは議事メモの作成とその配布」「サブミーティングの開催とその内容報告(本会議では消化しきれなかった事柄や、あまりにも細かく、当事者間で話し合うことが望ましい事柄などの場合、別途開催し、そこで内容を固めておく)」「次回の会議のテーマをあらかじめ決めておく」などの点が挙げられる。

 みなさんの会社ではどのような会議になっていますか。会議は会社の縮図。会議を見れば、どのような体質の会社なのか、儲かっているかいないか、人材は優秀であるかそうでないか、すぐわかります。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

株式会社日本ロジファクトリー
青木 正一氏

青木正一 1964年11月13日生まれ、京都産業大学経済学部卒。
学生時代に数々のベンチャービジネスを行い、卒業後、ドライバーとして大阪佐川急便入社。1989年株式会社船井総合研究所入社。物流開発チーム・トラックチームチーフを経て、コンサルティングでは対応できない顧客からの要望を事業化するという主旨で1996年“荷主企業と物流企業の温度差をなくす物流バンク”をコンセプトに、物流新業態企業「日本ロジファクトリー」を設立。代表取締役に就任。

 主な事業内容として「現場改善実務コンサルティング」「物流専門人材紹介(ロジキャリアバンク)」「物流情報システム構築サポート(ロジシステムデザイン)」を行なっている。
また、物流業界におけるコンサルタントの養成、人材の採用、育成、M&Aといったプロデュース業務も手掛けている。
最近では、産業再生機構からの要請を受けるなど、「物流再生」に力を入れている。

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