第108回:トップ参加で意識向上強化を図る

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第108回:トップ参加で意識向上強化を図る

2008年1月11日

 会社運営において、その組織の発展途上では権限の委譲は不可欠。しかし、組織や管理者の成熟度、能力に応じて、そのタイミングが早すぎると負担が重くつぶれてしまうし、遅すぎても成長の足かせになってしまう。

 そして、これらはその職務内容にもよることが多い。経営活動において組織が成熟し、管理職が育っていても、任せられない活動の1つに「会議」と「教育・研修」がある。

 当然のことながら、トップの業務は多忙であるし、任せられることはほとんど人任せでいくべきであるが、これらの2つはそれを回避する必要がある。

 理由はトップ自らが「会議」「教育・研修」に参加することによって緊張感が走る、見られているといった意識が働くという要因もある。
 


 しかし、それよりも重要なのが、その「会議」「教育・研修」の重要性と同じ時、同じ場所で1つの情報を受発信しているという一体感が参加者の意識向上に拍車をかける。

 なかには「会議」は参加しているが、「教育・研修」は参加していないというトップも多いのではないだろうか。実はその成果は「教育・研修」に強く表れる。

 「会議」はもともと業務における強制力が強く、「教育・研修」は任意における自由度が少なからず入ってしまうからである。例えば、「クレームが発生しました」「重要クライアントから急にアポイントが入りました」となれば、前者の欠席は基本的には許されないが、後者では「仕方がない」となってしまうことがよくある。

 また、「教育・研修」へのトップの参加度合いも全開催に参加する必要はなく、できるだけ多く参加すれば、それだけでも受講者の意識は向上する。我々がいくら頑張っても、コントロールできない「教育・研修」の時間対効果、費用対効果の部分である。

 我々の多くの研修実施事例からも「成功した」「効果が出た」と言い切れる研修は、いずれもトップ参加型である。「会議」「教育・研修」の人任せは禁物です。それが社外で行われるセミナーや研修ではなおさらだ。

 1人の参加であれば、何を教えられたのかを知る術が本人の報告書のみになる。またトップが参加する最も大切な時はこの研修目的を伝えることができる初回であることもお忘れなく。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

株式会社日本ロジファクトリー
青木 正一氏

青木正一 1964年11月13日生まれ、京都産業大学経済学部卒。
学生時代に数々のベンチャービジネスを行い、卒業後、ドライバーとして大阪佐川急便入社。1989年株式会社船井総合研究所入社。物流開発チーム・トラックチームチーフを経て、コンサルティングでは対応できない顧客からの要望を事業化するという主旨で1996年“荷主企業と物流企業の温度差をなくす物流バンク”をコンセプトに、物流新業態企業「日本ロジファクトリー」を設立。代表取締役に就任。

 主な事業内容として「現場改善実務コンサルティング」「物流専門人材紹介(ロジキャリアバンク)」「物流情報システム構築サポート(ロジシステムデザイン)」を行なっている。
また、物流業界におけるコンサルタントの養成、人材の採用、育成、M&Aといったプロデュース業務も手掛けている。
最近では、産業再生機構からの要請を受けるなど、「物流再生」に力を入れている。

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