第107回:向上心とメモは比例する

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第107回:向上心とメモは比例する

2007年12月28日

 私は仕事柄、多くの社会人の前で講演や研修、指導などを行う。

 今日の受講生や聞き手は真剣であるか・そうでないか、やる気があるのか・ないのか、理解しているのか・できていないのかなどを常に意識して、アンテナを張っている。このようなことを繰り返していると、ある1つの現象に気が付く。

 それはメモである。真剣にまじめに聞いている人、やる気がある、理解しようとしている人は、必ずメモを取っている。

 中には例外的な人物もいるかもしれないが、多くの向上心のある人は、メモを取るということを共通動作にしている。


 社内スタッフでも同じだ。「早く仕事を覚えよう」「正確な仕事をしよう」「喜んでもらえる仕事をしよう」と心がけているスタッフは必ずメモを取る。一方、物流の現場ではメモを取るという習慣がないし、そういう環境がない。

 しかし、このような環境をつくって、報告、連絡、相談の徹底体制や業務ミスを削減している会社もある。

 この会社は、あまりにも多い連絡ミスや人的ミスを改善するため、現場スタッフとパート、アルバイト全員にミニ手帳と二色ボールペンを配布し、必ず人との話し合いや指示を受ける場合には、ユニフォームのポケットとペンさしからミニ手帳と2色ボールペンを手にすることを義務づけた。

 それまで月に約10件以上発生していた連絡ミスや指示ミスが、いまでは1,2件にまで激減した。

 実は、このような「メモを取る」という行為は、義務教育の中で教えられているのであるが、躾(しつけ)にまで至っていない。会社の現場でも改めて、メモの重要性を伝える必要がある。

 そのメモを取る継続性と徹底性は、あくまでも本人の向上心と比例することになるが…。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

株式会社日本ロジファクトリー
青木 正一氏

青木正一 1964年11月13日生まれ、京都産業大学経済学部卒。
学生時代に数々のベンチャービジネスを行い、卒業後、ドライバーとして大阪佐川急便入社。1989年株式会社船井総合研究所入社。物流開発チーム・トラックチームチーフを経て、コンサルティングでは対応できない顧客からの要望を事業化するという主旨で1996年“荷主企業と物流企業の温度差をなくす物流バンク”をコンセプトに、物流新業態企業「日本ロジファクトリー」を設立。代表取締役に就任。

 主な事業内容として「現場改善実務コンサルティング」「物流専門人材紹介(ロジキャリアバンク)」「物流情報システム構築サポート(ロジシステムデザイン)」を行なっている。
また、物流業界におけるコンサルタントの養成、人材の採用、育成、M&Aといったプロデュース業務も手掛けている。
最近では、産業再生機構からの要請を受けるなど、「物流再生」に力を入れている。

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