第21回:公式で考え課題を克服する

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第21回:公式で考え課題を克服する

2007年5月10日

 【事業成長に導くヒガシ流受注金額の方程式】
 前回は、成長企業になるために最も大切なポイントをご紹介しました。今回は、想定された成長ストーリーを具体的なアクションに落とし込む上での考え方、特に受注金額をどのような流れで算出することができるのかを、ヒガシ流受注金額の方程式で、お伝えできればと思います。

 2005年度、輸送サービスと保管サービスを提供している年商5億円のある物流企業のトップが【2006年、既存エリアでまだ取引できていない企業に対して、輸送サービスを1億円販売し、年商6億円企業にする】といった方針を出されたとします。それに対して、どのようなアクションを実施すればよいのでしょうか? 

 答えは簡単です。年間1億円の物流費を支払っている荷主企業と取引をするか、年間数千万円の物流費を支払っている数社の荷主企業と取引し、その合計が1億円になればいいということだけです。


 この回答を聞いて、「なんだ、そんなことならワシにもわかっているよ!」と憤慨される方がいらっしゃいますが、その後に、「では、年間1億円の物流費を支払っている荷主企業や、年間数千万円の物流費を支払っている複数の荷主企業を、どのように探したらよいのか? どのように活動をすればよいのか? 具体的に聴かせてください」と尋ねますと…。

 「そんなもの…」とわかったような、わからないような話が暫く続くことがあります。
 では、私はどのようなことをお伝えしているのかを申し上げますと、【情報数×アプローチ反響率×企画書・見積書提出率×アウトソーシング率×成約率=売上高(受注金額)】といった公式をご紹介し、説明しています。

 公式に挙げておりますそれぞれの項目の意味は、【情報数】とはターゲット荷主企業数とターゲット荷主企業の物流費を示し、【アプローチ反響率】とはターゲット荷主に物流会社がアプローチし、荷主企業に訪問(初回訪問)できた率を示しています。また、【企画書・見積書提出率】とは、初回訪問を終え、次回訪問の約束ができ、その際、企画書や見積書を提出できたか否かを表した率を示し、【アウトソーシング率】とは、ターゲット荷主企業の物流領域を考慮し、アプローチした物流会社にアウトソーシングする範囲を示した率を示しています。また、【成約率】とはターゲット荷主企業から仕事をいただくことができたか否かを示した率を示しています。

 表は公式にあてはめ、ある物流会社様が項目別の率を、自社(物流会社)の力量からそれぞれの率を想定していただき、その後、調査により情報数を算出し、受注金額が1億円になるように計画を立てたものです。

 公式をみると【情報数】と【その他の率】が【売上高(受注金額)】に影響することがおわかりいただけたと思います。

 つまり、ここでお伝えしたかったことは、【荷主(マーケット)と自社の力量を把握する】ということです。それがなければ、やみくもに活動しなければならず、成果を得るのに無駄な労力と時間を要することになります。公式で物事を考えれば、課題は何か? 課題を克服するためにどのようにすればいいのかを考えることができるのです。今回は、ヒガシ流受注金額の方程式をご紹介しましたが、皆様の会社でも一度、想定してみてはいかがでしょうか? 少しでも皆様の事業成功のお役に立つことができれば幸いです。
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※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

株式会社船井総研研究所

主なコンサルティング内容は、営業活動支援が主軸である。具体的には営業戦略の立案、新規顧客への営業活動支援、業績向上のための営業組織づくり支援、営業会議の運営支援、営業担当者教育支援などである。

その他の支援メニューとして、荷主企業最適ロジスティクス構築支援、中長期経営戦略策定支援、ISO認証取得支援、人事評価構築支援、ABC分析による業務改善支援などがある。
わかりやすさをモットーにしているため、支援企業からは絶大な信頼がある。

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