第88回:アライアンスと共同化

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第88回:アライアンスと共同化

2006年7月16日

 企業連携とは、「複数のパートナー企業間で、特定の目的や目標と、それにかかわる諸情報などを戦略的に共有し、対等な関係のもとに相互交流を図ること」である。

 パートナー企業の数は、2社以上であれば何社であっても企業連携は可能だ。アライアンス(戦略的提携)ともいう。SCMの普及などにより、パートナー企業との情報共有の重要性に関する企業の認識が浸透している。企業連携を行うことで、商品開発や販売などだけではなく、物流においても恩恵を受けることが可能である。企業連携は、物流の高度化を推進するうえでの重要な条件となってきている。SCMの導入では、特定企業の「ひとり勝ち」ではなく、強力なパートナーシップによるウィン・ウィンの関係を構築していくことが望まれるわけである。


 また最近の物流トレンドを考えると、「物流の共同化」の重要性も増している。物流の共同化とは、「輸送、保管、情報システムなどにおいて、複数の荷主企業が共同で輸送ネットワークを構築したり、輸配送拠点を構えたり、物流支援情報システムを共有することなど」を指す。物流の共同化には、長距離トラック輸送の帰り荷の確保を2社以上で協力して行うという比較的、単純な共同化から、共同の配送拠点で一括保管・共同配送システムを導入するという密度の濃いものまである。

 物流企業が中心となって、競合する同業数社の物流を共同化させるシステムを構築しているという事例も報告されている。今後は、企業連携を踏まえたうえでの物流共同化の流れが、さらに加速していきそうである。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

鈴木 邦成氏(すずき・くにのり)

鈴木邦成 物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

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