第85回;専門的な視点で現代物流を解説

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第85回;専門的な視点で現代物流を解説

2006年6月25日

 『現代物流』(武城正長・国領英雄共著・晃洋書房)は、現代の物流について多角的、多層的に解説した好著である。大学などのテキストとして最適の書である。また物流関係のビジネスマンにとっても、知識の総整理に活用することができるだろう。
 同書は全11章からなる。


  まず第1章では「物流へのアプローチ」として、物流の現在やロジスティクスという概念の登場が詳述されている。次いで、第2章「物流の基本的活動・機能と現代的課題」、第3章では「ロジスティクス・ネットワーク」、第4章「物流と情報技術」、第5章「物流管理の意義と方法」、第6章「2つの物流サービスとその戦略」、第7章「物流産業と規制緩和」、第8章「新たな地平に立つ国際物流」、第9章「サプライチェーン・マネジメント(供給連鎖物流)」、第10章「サードパーティ・ロジスティクス」、第11章「物流政策の論理と現状・課題」となっている。

 なお、第6章の「2つの物流サービス」とは、物流事業者の対荷主向けサービスと、いわゆる顧客サービスのことを指している。本書の特徴は物流とイービジネスの関係、物流ABC、3PL、SCMなどの今日的な物流トピックを専門的な視点から深く掘り下げ、最新の事例と研究文献を多数紹介しながら解説している点にある。

 本書を熟読することで、3PLやSCMなどの概念を、より的確に捉えることができるだろう。ロジスティクスを学ぶ学生だけではなく、すでに物流の入門書を読み終え、物流についてさらに専門的な知識をつけたいと考えている方に一読を進めたい。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

鈴木 邦成氏(すずき・くにのり)

鈴木邦成 物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

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