第75回:インターネットの法則

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第75回:インターネットの法則

2006年4月16日

 インターネットのこれまでの発達の過程でさまざまな法則が経験から引き出されてきた。80年代には「ムアの法則」が大きな注目を集めた。ムアの法則とは、インテルの共同創業者が唱えた法則で、「半導体の性能は2年に倍の割合で向上する」というもの。大型コンピュータに力を入れる企業よりもパソコンに力を入れる企業が有利という見方だった。


 90年代の半ば以降は、パソコンがそれ自体の機能で完結することなく、インターネットとの連結により外部ネットワークを自由に取り入れられるようになってきた。そしてそうなると「メトカーフの法則」の持つ意味合いが大きくなってきた。メトカーフの法則とは、「ネットワークの価値はユーザー数の増加に対し急激に上昇するが、ネットワークのコストは直線的にしか上昇しない」という法則である。パソコンを軸とする高度ネットワーク社会の到来を予言する法則だ。
 さらにそれに続くリードの法則は、複数対複数のコミュニケーションが可能なネットワークを前提とした法則だ。インターネットの発達により、どこにいてもコンピュータとネットワークを介して、人や会社、集団が迅速に結びつく世界が構築されるというのだ。
 無論、インターネットの経験則は物流情報支援システムとの関連においても当てはまる。インターネットが物流に与える影響はますます大きくなるともいえるだろう。例えば、リードの法則の示す「複数間コミュニケーション・ネットワークの発達」は近年のSCMの急速な普及と合わせて考えられるわけである。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

鈴木 邦成氏(すずき・くにのり)

鈴木邦成 物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

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