第68回:個人購買情報

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第68回:個人購買情報

2006年2月26日

 「消費者起点の商品開発」が重要な意味を持ち始めている。入念な市場調査によって消費者ニーズを迅速かつ性格につかむ必要が出てきた。潜在的な消費者のニーズをキャッチした商品の開発が望まれるわけだ。
 同時に自社の商品の購入者が関心を示す新商品や関連商品の情報もこれまで以上に重視されるようになってきた。


 さらに販売時点情報管理(POS)に加えて、顧客の購買履歴などのデータ管理が大きな意味を持ち始めている。顧客の購買履歴が、サプライチェーン全体で共有されることで、これまで以上にタイムリーにほしい商品が出現するようになるわけである。
 POSデータによって、どのような価格のどのような商品がいつごろ売れたかというデータは入手できる。だがそれをどのような人が購入したのかということはわからない。
 そこで注目されるのが個人の購買履歴を記録したポイントカードやクレジットカードだ。こうしたカードのデータを分析することでマーケティングはより緻密になるはずだ。ポイントカードなどの諸データはデータウェアハウスなどに集積され、SCMで活用される。このように自社の商品の購買者について詳細に検証される。「単品管理」によって商品のライフサイクルや流行についても正確に把握されることになる。単品管理とは、それぞれの商品を色、サイズ、デザイン、機能などによって区別、分類し、その情報を管理することである。
 SCMの緻密な構築によって、デザイン、機能などについても消費者にとって不便な商品は姿を消していくことになるわけである。(エコノミスト・文化女子大学講師 鈴木邦成)

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

鈴木 邦成氏(すずき・くにのり)

鈴木邦成 物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

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