第6回:ロジスティクス業界のドッグイヤー

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第6回:ロジスティクス業界のドッグイヤー

2004年12月19日

 「このところのIT化の流れはあまりにも速く、つい半年前のことがまるで何年も昔のことのように思えてしまう」。
パソコンソフト、インターネットなどの急速な進歩に対して、このような感想をお持ちの方も多いのではないだろうか。米国など海外のネット物流業界では、こうしたIT革命後の激変を「ドッグイヤー」と形容している。
 「犬にとっての一年は人間の七年の意味を持つという。同様にIT革命以降の1年はそれ以前の7年にも8年にも相当する」というのである。実際、近年のネット物流の発達は目覚しいものがある。わずか数年前には「ネット物流」や「IT物流」といっても認知度はイマイチであった。いまでは企業戦略を語るうえでIT物流を使わずに済ますことは不可能に近い。


 「この世界は後方を振り向いた者の負けだ」というのは「ウィンドウズ」で知られるマイクロソフト社の会長ビル・ゲイツ氏の言葉。技術革新が絶え間なく進むIT時代に「これでいい」と油断することの危険を説いているのである。
 事実、現時点では完ぺきな物流IT戦略が来年以降も、そのまま通用するという保証はどこにもない。ブロードバンド時代の到来や次世代携帯電話の登場によりIT社会と融合するかたちで新世紀の物流はさらなる進化を遂げるはず。
 物流システムの変革が「ドッグイヤー」現象のもとに進展しているという事実を決して忘れてはならない。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

鈴木 邦成氏(すずき・くにのり)

鈴木邦成 物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

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