第48回:SCMと経済グローバル化

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第48回:SCMと経済グローバル化

2005年10月 9日

 SCMの世界的な普及の大きな要因に「経済のグローバル化」がある。
現在、世界の主要企業は、SCMを企業システムの中心に据えている。グローバル企業にとってSCMの導入は不可欠だ。
 国際会計基準や環境マネジメントなど、企業戦略がワールドワイドで統一される時代が到来している。企業の多国籍化も進んでいる。同じグループならば日本の本社と欧州支社の戦略や方針は同じでなければならない。世界中の関連企業や取引先なども可能なかぎり情報ネットワークで結びつけられるようになった。SCMは企業がグローバル化を実現する絶対必要な条件となってきたのである。


 さらにこの流れを加速させているのがインターネット。インターネットの発達で世界中の情報は瞬時に結ばれるようになった。無論、社内外の業務情報を結ぶ情報基盤として活用されている。
同時にグローバル化の流れの中で、日本や欧米の大企業は中国、東欧諸国などでの海外生産体制を強化している。安価な商品の調達、生産が目的です。海外で生産された商品の諸情報はインターネットを使って、グループ全体の供給連鎖の中に組み込まれている。
 またさまざまな部品を多くの企業が共通して使えるような「世界標準化」も進んできた。標準化に対応していれば、たとえパートナー企業でなくても、ビジネスに参加することも可能となってきた。
例えばSCMという共通基盤で結ばれていればインターネット調達システムに参加できるわけだ。経済のグローバル化が多くの企業にSCMを導入させる大きなきっかけとなっているのである。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

鈴木 邦成氏(すずき・くにのり)

鈴木邦成 物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

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