第45回:中南米物流のカギを握るマイアイミ

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第45回:中南米物流のカギを握るマイアイミ

2005年9月18日

 米国南部の都市マイアミは中南米諸国への物流拠点として、IT革命以降、急速に発展してきた。
 マイアミの発達は、90年代の中南米経済の好調によるもの。90年代のマイアミは「中南米の玄関口」を国際的にアピールしてきた。
 マイアミ国際空港の国際貨物取扱量はニューヨークのジョン・F・ケネディ空港を抜いて全米トップ。ワールドワイドで見ても世界第3位の規模となっている。


 マイアミが航空貨物の一大マーケットとして90年代に急成長した最大の要因は中南米経済の好調にあった。マイアミ発着の輸出入航空貨物の約90%は中南米諸国との貿易によるものだ。
同時に、全出発貨物の5割以上、全到着貨物の3割が中南米と欧州、アジア間のトランジット貨物。マイアミ国際空港は「中南米物流の中核としてのハブ空港」となっているのである。
 マイアミ空港ではさらなる需要拡大を期待して、約5億ドルを投資しての貨物施設拡張プロジェクトを推進中している。十五の貨物上屋施設を新設し、貨物地区の総上屋面積を大幅に拡大する予定である。
 また米国内の活発な生鮮貨物需要に対応し、数十万平方フィートの冷蔵施設も建設される。貨物施設へのアクセス整備や貨物便スポットの増設も予定されている。
日系フォワーダーも企業のロジスティクス業務を中心に中南米物流の拠点としてマイアミを活用してきた。中南米の物流ネットワークや物流インフラの未整備な部分を補完する意味からもマイアミを中南米物流の拠点とすることは企業戦略上、きわめて重要といえよう。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

鈴木 邦成氏(すずき・くにのり)

鈴木邦成 物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

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