第250回:包装の機能

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第250回:包装の機能

2010年2月19日

 環境にやさしい物流が大きなトレンドとなっているが、その流れの中で物流包装の適正化がホットテーマとなっている。

 もっとも、物流包装の適正化については、包装の機能について十分配慮する必要もある。一般に物流包装を考える場合、物流プロセスにおいて、その物品がどれくらいの衝撃や振動を受けるかという点を、しっかり把握しておかなければならない。

 衝撃が物品や包装に対して強く及ぶ場合は、緩衝材をうまく利用しなければならない。荷物が落下した場合などに、物品が破損しないだけの緩衝材が必要になるわけである。

 また、衝撃と同様に振動に対しても注意を払う必要がある。たとえば精密機器などは振動に弱いとされている。振動のレベルや性質に応じて、緩衝材を活用しなければならない。

 さらにいえば、適正な包装を行うためには、内容物となる製品についての情報や物流特性をしっかり把握しておく必要もある。物流センターなどに保管される場合にも、振動、衝撃などによる荷崩れ、荷ずれなどで物品が破損、汚損しないように包装に気を配るケースも多い。

 ただし、当然ながら過剰包装、過剰梱包となると環境負荷も大きくなり、コスト増にもつながる。したがって環境やコストとバランスをうまく取らなければならない。

 物品を安全に輸送・保管することも大切だが、環境に配慮し、ムダな包装をできるだけ減らしていく必要があるのだ。そこで求められてくるのが「従来よりも丁寧な荷扱い」だ。荷役作業などを、これまで以上に緻密に行うことで、物流プロセスにおける物品の破損などを回避していくのである。


※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

鈴木 邦成氏(すずき・くにのり)

鈴木邦成 物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

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